白金庭園美術館 旧朝香宮邸で開かれた、松本蘭
さんのサロンコンサートに行ってきました。優雅に時を刻んできたアールデコのこちらのお屋敷では、チェリストのご主人の企画によるクラシックのコンサートが定期的に行われています。
蘭さんは、三歳でヴァイオリンを始め、桐朋学園大学音楽学部を卒業。在学中からプロとして活動し、2006年から三年間は「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」のメンバーとして活動。演奏活動の一方で、2009年度ミス日本グランプリコンテストで、ミス日本「ミス着物」を受賞。2010年、2011年度の日経CNBCのイメージキャラクターを務めるなど、まさに才色兼備!
今回のサロンコンサートでは、クラシックのおなじみの名曲に加え、アストル・ピアソラを熱演。蘭さんが「自分そのものと言ってもいい曲」という「リベルタンゴ」などは、熱演というより熱唱!と感じるほど、蘭さんらしさが伝わってきました。
ヴァイオリンのテクニックに加え、私は蘭さんのトークが好きです。蘭さんのトークの魅力は、自分自身の言葉で話すということ。蘭さんの素直な人柄とおおらかな性格が、飾ることない言葉から溢れてきます。トークから曲紹介への流れが急に早くなって、早口での曲紹介になるのですが、ここに、エレガントなだけではないスポーティーな蘭さんの魅力も現れます。
私は、インタビュアーという仕事柄もあり、「人前で話すこと」が常に課題。コンサートに招待してくれた友人によると、一年ほど前の蘭さんは、トークが苦手の様子だったそうです。やはり話す機会の多いピアニストである友人は、「大勢の人の前での滑らかなトークができなるようになるには、やっぱり慣れることかしらね」とのこと。エピソードなども挟みつつ曲紹介をし、司会進行していく技量も演奏家には問われます。なんて大変なお仕事なんでしょう。
蘭さんは大学一年の時から、バンドネオン奏者の小松亮太さんのバンドで活動していました。その経緯を今回トークされたのですが、娘にも話してあげたいと思う、よいお話でしたので書いてみますね。
クラシック一辺倒だった蘭さんですが、友人に勧められて初めて聴いた小松さんのバンドネオンによりピアソラに目覚め、アルゼンチンタンゴに関するさまざまな資料を集め夢中で勉強したそう。
「小松さんと一緒に弾かせてもらいたいと思う気持ちが高まって、そして葉書を書いたんです。気持ちを切々と書いて・・・。ところがその葉書というのは実は年賀状なんです。そこに米粒ほどの小さな字で書き添えたという状況なので、当然のことながら待てど暮らせど返事はこない・・・」。(この天然ボケっぽいエピソードは皆の笑いを誘っていました。good!)
忘れた頃に、小松さんご本人から電話があり、「バンドで弾いてみないかと、なんとお仕事をくださったんです!」「バンド時代、小松さんにはたくさん怒られましたが、本当に勉強になりました」
このエピソードから学ぶのは、
興味を持ったことに、のめり込む。
十分な下準備のうえで、臆することなく目標にアタック。
そして手に入れた場で、一生懸命勉強し自分のモノにする。
こうした行動力が、未来を開いていくということ。
バンドネオンとの出会いが、クラシックのヴァイオリン奏者である、現在の蘭さんをスペシャルなものにしていると思いました。ラストのチゴイネルワイゼンは、蘭さんの走ってきた道がすべて表現された蘭さんならではの演奏でした。ブラヴォー!
このコンサートには、園内のcafe茶洒kanetanakaでの素敵なお茶会がついています。お庭が見えるカフェでいただくお茶とデザート、白金のショコラティエ・エリカ
製(エリカと言えばマシュマロ入りのマ・ボンヌと葉っぱの形のミントチョコですね!)のチョコレートには、朝香宮の紋章が入っています。(東京都庭園美術館の改修工事による全面休館により、現在閉店)
ドレスからパンツスタイルに着替えた蘭さんもピアニストの方と一緒にお茶にいらしていました。
蘭さんのコンサートに、高2の娘を連れて行きましょう。素敵女子のお手本として、吸収することが多いでしょう。