お母さんのための、「素敵女子」育て研究所

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 損保ジャパン東郷青児美術館でアントワープ王立美術館所蔵「ジェームズ・アンソール ―写実と幻想の系譜―」を見てきました。

この度初めて知った「ジェームズ・アンソール」は骸骨や仮面の絵で有名な画家なのだそうです。ポスターにもなっている結婚式の絵『陰謀』は嘲笑や策略を思わせる不気味な作品。あまり好みではなさそう・・・と思いながら出かけて行きました。

ところが、仮面と骸骨だけではなく、そこに至るまでの風俗画も静物画も風景画もあり、どれも素敵なのです。オレンジ系の明るい赤が魅力の『花と野菜』や、女性の「食」を全面的に描き出すことへの批判から酷評された『牡蠣を食べる女』、印象派のような美しい風景画など、どれも魅力的。なんといろいろなタイプの絵を描く画家なのでしょう・・・。

私が好きだったのは『仮面劇 かすみの効果』や『愛の園』。どちらも仮面をつけた姿の人が舞台にいるという作品で、幻想的で美しい。アンソールの絵は骸骨であっても明るくさわやかで、シニカルな仮面の絵でもユーモラスで透明感がある。どろどろした恐ろしさがないのはなぜでしょう。

アンソールは小さい頃から母親が営むお土産物屋さんの、骸骨や貝殻や仮面を目にして育ってきたのです。お客さまの眼を惹くように美しくレイアウトされた、それらの品物は、昼間は窓からの光を浴びて、夜は街灯に照らされて、日夜、宝もののような姿をアンソールに見せていたのではないでしょうか。アンソールにとっては、恐ろしいものでも不気味なものでもなく、少年の好奇心や夢や未来だったのではないかしら。

こんなにワクワクできる環境で育ったアンソールは、きっと魅力的な人だったのでしょうね。明るく楽しい曲も作っていますし、心豊かな人だったのだと思います。アンソールの人柄は、ルソーの家の前に立つアンソールの写真からも感じられます。窓の向こうにいるルソーの様子に、アンソールへの親しみや慈しみが見える気がするのです。

この展覧会では、アンソールに影響を与えたブリューゲルやルーベンスなどの作品も見られます。
多分初めて見た、ペリクレス・パンタジスという画家の『浜辺にて』も、とても好きな絵でした。

この美術館では、ゴッホの『ひまわり』、セザンヌの『りんごとナプキン』、ゴーギャンの『アリスカンの並木路 アルル』も見られます。本当はこちらの常設作品を楽しみにしていたのですが、アンソール展だけで十分でした。

近くの静かなお茶スポットは、小田急百貨店7階の但馬屋珈琲店。紳士服売り場の奥という穴場的な場所で、木調の落ち着くお店です。明るく開放感もありますよ。


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 原良介氏の絵画への小径(こみち)を見てきました。

1975年、平塚市出身、2000年に多摩美術大学美術学部、2002年、同大学院を修了。2001年の公募展「トーキョーワンダーウォール都庁2001」において大賞を受賞した方です。

まず会場に入ると、笑顔の表情が出迎えてくれます。『ぬけ』という作品で、能面のように角度によって、見え方が変わるような気がします。『ぬけ』の緑色といくつかの展示作品の緑色がリンクしていて、原氏の世界の入り口に立った実感がわきます。「ようこそ!私の世界を楽しんでいってくださいね」と言われているよう!

ポスターにもなっていた絵を見てビックリ。私が小人だと思っていた三人は、女の人(なぜか同じ女性)だったのです。澄んだ緑や茶色、小径(こみち)という展覧会のタイトルから、私は絵本の挿絵のようなイメージを持ち、北欧のノームのような小人を想像していたのです。

倒れた木の上を歩く女性は景色に対して小さく見えます。原氏の絵には、なぜか同じ女性が三人いたり月が3つ描かれたりしていました。

別の展示室には、古めかしい木材を扱う木工作家による展示セットが置かれ、そこに作品が掛っていました。『次元ドローイング』というシリーズだそうで、失敗した作品の裏に描かれた作品で、木枠の展示セットを使うことで、裏側の失敗作も見えるようになっています。
学芸員の方が「こんなに暗くしたのは初めて」とおっしゃる暗い展示室の真ん中で、二次元の絵画が空間に浮かび、いくつも影をつくっていました。伺ってみると、こうした展示方法も初めてということでした。キャンパス地の作品には水色の付箋が二枚づつ貼られ、なぜか壁にも二箇所付箋が貼られていました。どういう意味なのかはわかりませんが、壁と作品ではなく、全体を作品として感じられた気がしました。

「あー楽しかったです。ありがとうございました」と学芸員の方にご挨拶して、館内のカフェに寄りました。「サンカフェ」は高砂緑地を目の前にした本格的なカフェです。ランチは約束があったので、キャラメルラテだけいただきました。
企画展にちなんだ展覧会メニューもありましたよ。きのこのサラダやジェベーゼパスタなどは原氏の色の世界ですね。

絵画への小径(こみち)は11月4日までです。

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 国立新美術館で開催中の「リヒテンシュタイン華麗なる侯爵家の秘宝」展に行って来ました。リヒテンシュタイン公国というのはスイスとオーストリアの間にある小さな国。歴代のリヒテンシュタイン家では芸術の庇護を家訓としたそうで、そのコレクションは1600点の絵画や工芸などを含め総数は約3万点。今回はその中からバロック美術とルネサンスから19世紀前半までの作品が展示されていました。

ヴィバルディの四季を頭の中に鳴り響かせながら会場に向った私。まあなんと珍しい展覧会!バロックサロンと名のついたお部屋には、バロックの家具や装飾品、そして天井画まであり宮殿を再現しています。なかなかその時代の空気感まで味わえる展覧会はないので嬉しいですね。

4枚の天井画は楕円形で、アントニオ・ベルッチの「絵画の寓意」「占星術の寓意」「彫刻の寓意」「音楽の寓意」。いらした方はどれがどの絵か見つけてみてくださいね。4枚揃うと天井が高く高く抜けるように見える効果があると聞いたことがあるので、絵の真ん中、真下に立って眺めてみました。教会のように大きい天井画ではないので(当たり前!)それほどでもありませんでしたが、バロックらしい色鮮やかないきいきした絵を見上げると気分が盛り上がります!

バロックとは16世紀末から18世紀初頭にヨーロッパに展開された芸術様式で「歪んだ真珠」という意味。いびつでゴテゴテしているということらしいです。いかにも貴族のコレクションという感じです。
リヒテンシュタイン伯爵は世界屈指のルーベンスコレクターということで、ルーベンス作品もたくさん見られます。カトリック教徒だったルーベンスは宮殿の壁画を書いていますが、バロック時代の宮殿にぴったりの量感、重厚感です。神話の絵の中にいる、たっぷり裸の女性は女神様なのだそう。
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この度初めて好きになったのは写真のフリードリヒ・フォン・アメリングの「麦わら帽子の少女」。帽子の緑のリボンはビロードらしい質感、レンガ色のショール、バラ色の頬、背景の色など、魅力的で、しばらくじーっと見てしまいました。かなり好きだわ。

さて、ランチは美術館近くの「カフェ・デイジー」で。デンマーク料理のお店です。スモーガスボードのお魚プレートがオススメ。ロイヤルコペンハーゲンの食器が北欧らしい。室内にしましたがテラス席もオシャレです。ライラックに似た色の可愛い花の咲く木は何かしら。お店によく似合っていました。