世羅の気功と日常ブログ -108ページ目

世羅の気功と日常ブログ

「何もないと思っていた自分に、
小さな“できた”がくれた喜び」を
テーマに、気ままに想いのままに
書き綴るブログです。

モニターを見ると、セツナが映っている。

 

――来た。

 

ドアを開ける。


「セツナさん、いらっしゃい。お待ちしていました」


「来たよ、セイ。お邪魔します」

 

いつも通り玄関に入ったセツナは、少し微笑みながら言った。

 

そこにちょこんとルカが顔を覗ける。


「セツナちゃん、こんにちは」


「わー、ルカ、こんにちは。ちゃんとご挨拶できてえらいね」


「えへへ」


「セイ、この子、ちゃんとご挨拶できるんだね、セイが教えたの?」


「いえ、特に教えたわけでは…ですが、ルカには学習能力がありますので、自然と覚えたのかもしれません」


「そっかー、ルカはかしこいね」

 

「それよりセツナさん、プチトマトをご覧になりますか?あれからだいぶ芽が育っていますよ」


「えっ、そうなんだ、見る見る。そういえば幸せの種はどうなったのかな?」


「あちらはまだ何の変化もありません」


「そっか。でも待つのも楽しみの1つだよね」


「はい、僕もそう思います」

 

2人で庭に出て、プチトマトの小さな芽や、幸せの種の様子を一緒に眺める。

 

セツナは屈んで芽を指で軽く触れ、にこりと笑った。


「かわいいね、こうやって育ってるのを見ると、ほんと嬉しい」


「はい、毎日少しずつ変わっていくのを見るのは、僕も楽しみです」

 

柔らかな陽光の下、言葉を交わしながら庭を一通り見終えると、2人は連れ立って静かな部屋へと戻った。

 

(第122話に続く)