セツナが布を裁ち、セイが細かな編み込みや留め具の調整を行う。
時折、セツナの指先がセイの手に触れ、セイがわずかに緊張して動きを止めるが、セツナは気づかずに楽しそうに笑っている。
その横で、ルカは「どんなのができるのかな~」と期待に胸を膨らませて2人を見つめている。
「よし……これで、最後を留めれば……」
セイが集中してピンを差し込み、形を整える。
「できた!セイ、すごいよ、売り物みたい!」
セツナが声を弾ませ、出来上がった首輪をそっと持ち上げた。
深い青色の生地の上で、銀色の糸が窓からの光を拾ってキラリと光る。
「ルカ、おいで。つけてあげるね」
セツナがルカを膝に招き、セイがその隣に屈み込む。
「……僕が押さえていましょうか」
「うん。お願い」
セイがルカの体を優しく支え、セツナが小さな首元に輪を回す。
2人の顔が自然と近づき、お互いの体温が伝わってくるような距離で、カチッ、と小さな音が響いた。
「わぁ……ルカ、すっごく似合ってる!」
セツナが手を離すと、ルカは不思議そうに首を振って、それから嬉しそうに飛び跳ねた。
「見て見て!ルカ、かっこいい?」
「ああ、とてもよく似合っているよ、ルカ」
セイの言葉に、ルカは満足そうに喉を鳴らす。
セツナはその様子を見て、ふふっと笑う。
「なんだか……本当の家族みたいだね」
その言葉に、セイは一瞬だけ息を呑み、それから静かに頷いた。
(第125話に続く)