ルカに、セツナが来ることを楽しみにしているのだと指摘され、セイはしばらく黙っていた。
やがて、自分でも認めるように小さく口を開く。
「……そうかもしれない」
その言葉を聞いたルカは、満足そうに鼻先をひくひくさせた。
セイは小さく息を吐く。
そして何気なく部屋を見渡した。
テーブル。
椅子。
暖炉。
全て問題ない。
昨日のうちに確認している。
不足もない。
それでも立ち上がる。
椅子の位置を少しだけ直す。
棚の上を軽く拭く。
暖炉の周囲を確認する。
途中で手が止まった。
(何をしているんだ)
自分でも分からない。
必要な作業ではない。
だが、なぜか気になった。
静かに布を置く。
その時だった。
(第250話に続く)