■ Eternal Arc ~バーチャルとリアルの交錯物語~ <エピソード0> ■(第245話) | 世羅の気功と日常ブログ

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「何もないと思っていた自分に、
小さな“できた”がくれた喜び」を
テーマに、気ままに想いのままに
書き綴るブログです。

その後、部屋へ戻る。

 

ルカの食事を用意し、自分の朝食も作る。

 

いつも通り、何も変わらない朝だった。

 

食事を終え、片付けを済ませる。

 

そこで1度立ち止まった。

 

今日やるべきことを頭の中で確認する。

 

庭の手入れは終わっている。

 

掃除も昨日のうちに済ませた。

 

夕食の下ごしらえも終わっている。

 

来客の準備も問題ない。

 

暖炉も正常に稼働している。

 

不足はない。

 

しばらく考える。

 

そして気づいた。

 

……やることがない)

 

静かな沈黙が落ちた。

 

ふと部屋を見渡す。

 

テーブル。

 

椅子。

 

暖炉。

 

どこも問題ない。

 

昨日のうちに何度も確認している。

 

不足がないように。

 

困らないように。

 

思いつく限りの準備を済ませていた。

 

セイはしばらく無言になった。

 

……本当にやることがない)

 

そう考えたところで、ふと視界の端に姿見が入った。

 

服装に問題はないだろうか。

 

そんな考えが頭をよぎり、何となく立ち上がった。

 

鏡の前へ向かう。

 

髪も乱れていない。

 

服にも問題はない。

 

数秒考える。

 

もう1度確認する。

 

やはり問題はない。

 

……」

 

なぜ確認したのか、自分でもよく分からなかった。

 

そしてまた思考は振出しに戻る。

 

(なにをやるべきか思いつかない)

 

その事実を前にして、ようやく自分の癖に気づく。

 

予定があると、不測の事態に備えてできる限りの準備を済ませてしまう。

 

昔からそうだった。

 

足りないものはないか。

 

困ることはないか。

 

気づいたことを1つずつ潰していく。

 

その結果――

 

今日の自分の仕事まで、昨日のうちに終わらせてしまっていた。

 

(第246話に続く)