■ Eternal Arc ~バーチャルとリアルの交錯物語~ <エピソード0> ■(第238話) | 世羅の気功と日常ブログ

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「何もないと思っていた自分に、
小さな“できた”がくれた喜び」を
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セイが、クッキー用の材料をかごに入れた直後、視線が隣の棚へ移る。

 

簡易包装用の袋。

 

小さなリボン。

 

透明なラッピング資材。

 

思考が一瞬だけ停止する。

 

……

 

焼き菓子は保存が利く。

 

保存するなら包装が必要だ。

 

衛生面を考えても、その方が望ましい。

 

(よし。合理的だ)

 

そう判断したセイは、迷いなく包装資材も手に取った。

 

そしてそのまま会計へ向かう。

 

帰路につきながら、頭の中ではすでに献立の組み立てが始まっていた。

 

チキン。

 

副菜。

 

スープ。

 

ケーキ。

 

そしてクッキー。

 

どの順番で作れば効率がいいか時間配分はどうするか考えるべきことは多い。

 

だからだろう。

 

なぜか少しだけ足取りが軽くなっていることに、その時のセイは気づいていなかった。

 

(第239話に続く)