街を歩く。
装飾。
商品。
人の流れ。
自然と視界へ入ってくる情報を処理していく。
その中で、ふと足が止まった。
店頭に並ぶポップ。
クリスマスケーキ。
ローストチキン。
期間限定。
予約受付中。
そこで、思考が繋がる。
――ああ、そうか。
クリスマスというのは、単なる日付ではない。
どう過ごすか、何を食べるか、そういう文化も含まれているのか。
そう理解した瞬間、別の思考が浮かぶ。
彼女は、そういうものを楽しむだろうか。
一瞬だけ浮かんだ考えに、自分でも少し驚く。
だがすぐに整理する。
単なる情報だ。
当日になって慌てないための準備。
そう考えれば不自然ではない。
そして気がつけば、セイの足は食品売り場へ向かっていた。
(第233話に続く)