今朝も、いつも通り目を覚ます。
着替えを済ませ、顔を洗い、庭へ出る。
プチトマトと『幸せの種』を確認し、水をやる。
変化はない。
それを確認してから部屋へ戻り、朝食の準備を始める。
包丁を握る。
野菜を切る。
鍋に火をかける。
足元ではルカが待っている。
いつもと変わらない朝。
それなのに、ふとした瞬間に彼女の顔が浮かぶ。
セツナ。
その名前が脳裏をよぎった瞬間、セイはわずかに手を止めた。
だが、すぐに意識を手元へ戻す。
考えるべきことではない。
そう言い聞かせるように、再び包丁を動かした。
(第218話に続く)