『特別な人』というこの世界ならではの設定。
それは、セツナが選択し、運営側が与えたただの設定だ。
だが、改めて考えると、それは単なるシステム上のラベルではなく、「関係性の定義」に近い。
そして、選んだ言葉、選ばれた関係。
『パートナー』
頬に、再び熱が集まる。
(……これは、そういう意味ではない)
そう結論づけようとする。
だが、あのクエストの構造と、同じだ。
(……ないのに、あるもの……観測した瞬間、確定するもの……僕は……)
あの時、それを、選んだ。
そして今、その意味を、理解してしまった。
静かに、息を吐く。
もう、なかったことには、できない。
セイはそう考えると、深く静かに長いため息を吐いた。
(第217話に続く)