セイは朝食を作り、ルカの食事を用意する。
片付けまで終える頃には、時計はいつもの時間を指していた。
やることは変わらない。
毎日繰り返してきた日課だ。
それなのに、どこか落ち着かない自分がいる。
午後。
読書をしている最中だった。
ページをめくる。
内容も理解できる。
読む速度も落ちていない。
それでも。
なぜか同じ行を2度読んでいることに気づいた。
視線が止まる。
(……疲れているのか)
そう考えて本を閉じる。
窓の外を見る。
庭が見えた。
その先に、隣の部屋の窓がある。
視線がそこへ向いたことに気づき、セイは小さく眉をひそめた。
(違うな)
確認したいことなど何もない。
そう思い直し、再び本を開いた。
(第201話に続く)