■ Eternal Arc ~バーチャルとリアルの交錯物語~ <エピソード0> ■(第134話) | 世羅の気功と日常ブログ

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1歩、外に足を踏み出すと、空気が頬を刺すように冷たかった。

 

セイは片手で、ルカの入ったかごを揺らさないように持つ。

 

中から、ルカが縁に前足をかけて外を覗いていた。


きょろきょろと、落ち着きなく視線を動かしている。

 

「ルカ、あまり身を乗り出したら危ないぞ」


「うん!」

 

返事だけは素直だ。


だが視線は忙しいまま。


その様子に、セツナがくすっと笑う。

 

「ほんとに楽しそうだね」


……そうですね」

 

歩きながら、ルカは何度も外を見上げる。

 

「わあ……あっち、ひかってる」


……そうだね」

 

そのまま、目的の店へ入る。


店内は、外よりも少し暖かかった。


照明は明るく、防寒具やウェアが整然と並んでいる。

 

「わあ……すごい」

 

セツナが小さく声を漏らす。


セイは少し後ろを歩きながら、周囲を一通り確認する。

 

「ウェアは、あちらですね」

 

指し示すと、セツナは頷いてそちらに向かう。

 

そして、迷うように棚を眺める彼女の後ろ姿を、セイは静かに見守っていた。

 

(第135話に続く)