街に戻り、素材を調合屋に渡す。
カウンターの奥で軽い作業音がして、やがて小瓶が3つ並べられた。
《簡易ポーション》
「これがあれば、中規模クエストにも参加できますよ」
調合屋のNPCが言う。
セツナが1本手に取る。
「ねえ、これがあればさ。次のクエスト、受けられるんじゃない?」
「そうですね。条件は満たしています」
セイが静かにうなずいた。
ミズキは2人を見てから、当然のように聞く。
「で。装備は?」
一瞬、間があいた。
「……持っていません」
セイが答えると、
「私も持ってないや」
セツナがあっさり言った。
「ま、そりゃそうだよね」
ミズキは苦笑してから続ける。
「じゃあさ。今後のことも考えて、装備見に行こっか」
「えっ、ミズキが一緒に見てくれるの?」
「もっちろーん。装備選びって、意外と時間かかるからさ。日を改めて、ちゃんと行こ」
「うん、賛成」
セツナが頷く。
「じゃあ……明日。あっ、セイにとっては3日後だけど。また広場で待ち合わせして、一緒に行かない?」
「オッケー」
「セイも大丈夫だよね?」
「はい。僕はかまいません」
「じゃ、決まりだね」
「うん。それじゃ、3日後」
3日後。
同じ時間で、同じ場所に集まる約束。
そのことを意識した瞬間、セイの胸の奥が、ほんの少しだけ温かくなった。
(第25話に続く)