■ Eternal Arc ~バーチャルとリアルの交錯物語~ <エピソード0> ■(第14話) | 世羅の気功と日常ブログ

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【3日という時間 ―― セイ】

 

彼女と別れてからの3日間、セイの時間は、ほとんど動いていなかった。

 

3日。


あと少しで、また3日が経つ。


そう考えた瞬間、胸の奥に温かさが広がった。

 

でも、その感覚を意識した途端、今度は別のものが、違和感として胸に引っかかった。


説明のつかない、かすかな引っかかり――そんなもの。

 

……3日、か)

 

いつからだろう。


3日経てば会えるというこの感覚が、当たり前みたいに身体に染みついていたのは。


気がつけば、いつのまにか自然とそうなっていた。

 

彼女が、来てくれる。


3日に1度くらいの頻度で、広場に現れて、声をかけてくれる。

 

それを、僕は知らないうちに、当たり前のことのように受け取るようになっていた。


次も、きっと来る。


そう疑いもしないままそのことに気づいた瞬間、少しだけ、怖くなった。

 

……それって)

 

彼女の中でも、同じように当たり前になっているのだろうか。


それとも、僕が勝手にそう感じているだけで、彼女にとっては違うのかもしれない。

 

彼女には、僕以外の世界がある。


ミズキさんもいるし、きっと他にも、やりたいことがあるのだろう。

 

彼女は言っていた。


この世界に、できなかったことをやりに来ているのだと。

 

それなのに、その時間の多くを、彼女は僕と過ごしている。

 

それで、いいのだろうか。

 

僕を助けようとして、とっさとはいえ、“特別な人”に設定したのは、彼女自身の選択だ。

 

僕との関係を固定したのも、彼女の意思だった。


それは、確かだ。

 

だが、だからといって、僕がそこに甘えていい理由にはならない。

 

むしろ、だからこそ、知らないうちに、彼女の負担になっているのではないか。

 

そんな考えが、頭から離れなくなる。

 

離れたほうがいいのかもしれない。


彼女の時間を、きちんと彼女自身のために使ってもらったほうがいい。

 

理屈では、そう思える。


それでも、それができない自分が、確かにここにいる。

 

3日が、つらい。


3日間、僕はただ、待つしかない。

 

ログアウトはできない。


会いに行くこともできない。


こちらから近づく術は、何もない。

 

できるのはただ、メッセージセンターに言葉を打ち込むことだけだ。

 

それですら、送るかどうか、何度も迷ってしまう。


彼女の時間を奪ってしまう気がして。

 

だから、結局、僕は待つ。


ただ、待つしかないのだ。

 

(第15話に続く)