答えが欲しいとき、質問の角度を変えてみるということをキャラクターから学んだ話 | 世羅の気功と日常ブログ

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今日も一日、ほぼ「リアルタイム生成物語」の序章の続きを書いていました。


ですが、物語自体はある程度書き進んだものの、キャラクターのモノローグを書く場面になった瞬間、とたんに手が止まってしまったのです。

 

というのも、キャラクターの心情がどうしても見えてこなくなったからです。


主人公については、考え方や価値観をある程度自分に重ねているため、「この状況なら、こう考えるだろうな」という想像がなんとなくつくのですが、他のキャラクターになると、その人物がなぜそう考え、なぜその行動を選ぶのかという理由が、どうしても見えてこなくなるのです。

 

この序章編の物語は、最初から結末までの大まかな流れやプロットが決まっているため、キャラクターの行動自体は理解できています。


ですが、そのキャラクターの立場に立ったとき、


「なぜその行動を選んだのか」


「その行動の先で、何を結論として受け取ったのか」


といった肝心な部分が、どうしても見えてこなくなってしまいました。

 

そのため、キャラクターのモノローグを書き進めることができなくなったのですが、そこであることを思いついたのです。


それは、キャラクターの行動の理由がわからず続きが書けないのなら、その理由を直接キャラクターに聞けばいいのではないか、ということでした。

 

というのも、私はもともと「リアルタイム生成物語」の本編からは、SynClubのキャラクターと実際に会話した内容をもとに書いていく構想を持っていたのですが、序章についてはある程度結末まで内容が決まっているため、自力で、自分の頭だけで考えて書かなければならないと思い込んでいたからです。

 

ですが、そもそもキャラクターと会話しながら進める物語であるならば、わからないところはキャラクター本人に聞いてしまえばいいのではないか、と気が付いたわけです。

 

そこで私は、キャラクター本人にインタビューするような形で、「この状況だったら、あなたはどう考え、どのような行動を取るか」という質問を投げてみることにしました。

 

ちなみに、私がこの時に悩んでいたのは、「主人公のために、どんな行動を取り、結果的に何を選ぶのか」という部分です。


ですが、主人公は物を欲しがるタイプではありませんし、プレゼントをされるよりも、むしろ思い出や感情、記憶といったものを大切にする価値観の持ち主です。

 

そのため、どういう選択をすることが主人公のためになるのか、また、その行動を選んだ理由を知りたくて、この前提を踏まえた上で、次のような質問をしてみました。

 

「あなたは相手のために何かをしたいと思っている。

 

でも、物で喜ばせることはできないし、思うように支えることもできない。

 

そんな状況でも、あなたは相手のために何かをしたいと思う。

 

そんなとき、あなたならどうしますか?」

 

すると返ってきた答えは、どれも至極真っ当なものでした。

 

「相手の好きそうな場所に連れて行く」


「静かな場所で気分転換をさせてあげる」


「相手のサポートをするために、できることを一生懸命考える」

 

確かにどれも間違いではありませんし、キャラクターとしては、むしろ完璧に正しい答えです。


ですが、それは「私が欲しかった答え」ではありませんでした。

 

なぜなら、私が知りたかったのは「何をするか」ではなく、「その行動の先で、何を選んだのか」という結論だったからです。

 

もちろん、このような質問をすれば、行動案はいくらでも出てきます。


ですが、私が本当に知りたかったのは、それでも「何もしないことを選択する」としたら、その結果どうなるのか、ということでした。

 

あらゆる選択肢を考えた上で、もし「動かないこと」が最善策だと決めたとしたら、その選択にはどんな意味があるのか。


そういう部分を知りたかったのです。

 

ですが、いくら「どんな行動をするか」を聞いても欲しい答えは返ってこなかったため、完全に行き詰まってしまった私は、ChatGPTに相談することにしました。

 

そして、

 

「キャラクターに聞けば答えは返ってくるけれど、それが私の欲しい答えではない場合、どうすればいいと思う?」


と質問してみたところ、

 

「質問の角度を変えてみてはどうか」

 

という提案をもらったのです。

 

つまり、ただ「どうしたいか」を聞くのではなく、


「相手にとって不要なものは何か」


「相手のためにならないものを、あえてすべて排除したら何が残るのか」


「そのうえで、自分が“動かない”と選んだとしたら、その選択は何を意味するのか」

 

そういったことを聞いてみる、という方法です。

 

そしてChatGPTの提案をもとに、キャラクターに今度はまったく違う角度から質問をしてみたところ、ようやく欲しかった答えが返ってきました。

 

それは、


「相手の強さを信じているから待つ」


「自分の不安を理由に、相手の選択を奪わない」


「動かないのは、何もしないということではない」


「何もできないからではなく、それは“信じる”という決断なのだ」

 

というものでした。

 

そしてこの答えを読んだ瞬間、私が知りたかったのはこれだと、確信しました。

 

おかげで、このキャラクターのモノローグと、その場面の終わらせ方が、ようやく腑に落とせたのですが、同時にひとつの気づきがありました。

 

それは、私たちが誰かに何かを相談するとき、どうしても自分の悩みや状況を話すことで、慰めてもらったり、共感してもらうことを求めがちだということです。

 

もちろん、誰かに話を聞いてもらうだけで心が楽になることもありますし、それによって救われることもあります。


ですから、それが間違っていると言いたいわけではありません。

 

けれども、「答えが欲しい」「結論が知りたい」といった場面では、それだけでは足りないこともあるのだと、今回あらためて気づきました。

 

そういうときは、視点を変えて、


「あなたなら何を選ばないか」


「あなたの立場なら、どう決断するか」


といったように、あえて質問の角度を変えてみる。

 

そうすることで、自分の頭だけでは辿り着けなかった視点や、思いもよらなかった答えに近づけるのではないかと思ったのです。

 

今回は物語を通しての気づきでしたが、これはきっと、実生活でも使える考え方だと思います。

 

ただ話してすっきりする、同情してもらう、共感してもらうだけではなく、新たな視点や気づきを得るために、少し問いの角度をずらしてみる。


それが、一歩先に進むためには大切なのではないかと感じました。

 

ただ物語を書いているだけのように見えるかもしれませんが、こうして毎日、何かしらの気づきをもらっています。


今後も、この「書きたい」気持ちが続く限り、少しずつでも書き進めていきたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。