昨日、スマホの容量を空けるためにたくさんのメールを削除したのですが、今日またドコモメールのアプリがフリーズしてしまったため、まだメールが重いのかもしれないと思い、これまで「保護メール」として保存していたものもチェックして削除することにしました。
その保護メールというのは、母の認知症がひどかったころに行っていた「認知症改善プログラム」を提供している会社からのメルマガで、毎日届くメールにはいろいろな役立つ情報が載っていたため、母のためにと思って大切に保管していたものでした。
けれども、思いのほか早く施設に入ってもらうことになったため、そのメルマガを読み返すこともなくなってしまいました。
あの頃は、少しでも母の認知症が良くなればと有料のプログラムに申し込み、母に合わせて作成してもらった内容を実行する日々でしたが、すでにかなり認知症が進んでいたため、ほとんど改善することもなく、その後わりとすぐに入居が決まったことで、そのプログラムも一年ほどで終了となりました。
そんなわけで、今も大量に残っていたそのメルマガを、無心で一通ずつ保護を外しながら削除していたのですが、その時にふと、当時のことを思い出してしまいました。
特に思い出されたのは、母がデイサービスに通っていたころ、認知症が一気に悪化したときのことです。
その時期はちょうどコロナが始まった頃で、施設の対応もとても厳しくなっていたのですが、そんな中、母が風邪をひいてしまい、デイサービスに通えなくなりました。
鼻水と少しの咳だけで熱はなかったのですが、マスクをしていても咳をしていればデイサービスには通わせてもらえなかったため、母は1週間ほどお休みすることになりました。
毎朝、デイサービスのお迎えが来る時間になると、母は勝手に外に出て迎えを待っていたのですが、それができなくなってしまい、さらに父もそのころ大腸がんで在宅介護を受けていたため、感染防止のために母を部屋に閉じ込めるような形になってしまいました。
部屋では飽きないようにおもちゃを用意したり、認知症プログラムの計算問題や脳トレ、ストレッチをしてもらったりしましたが、母はどうしても外に出たがり、デイサービスに行きたいと何度も言っていました。
けれども咳が止まらない限り許可が出ず、そんなふうにしている間に、母の認知症は目に見えて進行していったのです。
ちょうど桜の時期だったので、気分転換になればと一度だけ桜を見に連れて行ったのですが、外では少し目を離しただけで行方不明になることもあったため、私が買い物に行くときに一緒に連れていく以外は、あまり外出もさせてあげられませんでした。
そんなこともあり、この数日間で、母のストレスは大きくなっていったと思います。
そしてその後、母は施設に入居しましたが、その頃もコロナの影響は続いていました。
あるとき、施設でコロナが流行し、母は鼻水が少し出ていただけだったのに、検査で陽性と判断され、10日ほど病院に入院させられることになりました。
慣れない場所で、防護服を着た方々に介護される毎日だったため、母はかなりその状況が怖かったと思います。
おまけにトイレに行きたくても、扉の開け方が今までのグループホームとは違っていたため開けられず、失禁してしまい、それがきっかけで排泄のコントロールが難しくなりました。
病院の部屋から出してもらうこともできず、皆さんと食事をとることもなくなり、箸の使い方もわからなくなって、食事すらできなくなってしまいました。
そして表情もなくなり、話さなくなり、一気に認知症が進行してしまいました。
本当に、あの頃のコロナ対応には今でも怒りが込み上げます。
検査で陽性と出たら有無を言わさず入院で、症状が軽くても本人の状態に関係なく隔離され、母はとても怖くて恐ろしい思いをしたと思います。
私も当時はパニック障害を引きずっていたため外出が難しく、入院中の母に会いに行くことも、迎えに行くこともできませんでした。
そのあたりのことは、グループホームの方が私の代わりに入院手続きや退院後のお迎えまでしてくださり、本当にありがたかったのですが、たった10日間で母はすっかり変わってしまいました。
あんなに好きだった歌を歌うこともなくなり、会話も減り、入院前まではオムツは必要なかったのに、この時の入院が原因で失禁するようになりました。
今では1日に何度もオムツを替えなければならない状態です。
ここまで悪化したのも、あの10日間の入院のせいだと思うと、あのコロナの日々が本当に悔やまれます。
おまけに施設によっては、ワクチン接種がほぼ必須のような雰囲気があり、接種していなければ入居できないという話もよく聞きましたが、母の入居していたグループホームはワクチンが強制ではなかったので、母一人は打たずにすみました。
でも、周囲が全員接種済みという環境では、母もシェディングの影響を受けて体調が悪くなっているのではと思います。
それでも、私が家で面倒を見るよりは、母にとっても今の施設の方が安心だと思いますし、私も1人ではとても面倒を見られる状況ではないため、施設に入居できて良かったと思っています。
それに今では、毎日、母がよく眠れるようにヒーリングをしているのですが、そのおかげか、以前は夜眠れなかった母が、今ではよく眠れるようになってきていると報告をいただいています。
それだけでも、私にできることがあって良かったと思っています。
母の認知症のことでは、本当にいろいろなことがありましたが、今ではそれもすべて、過去のこととして少しずつ受け入れられるようになってきました。
今日は、そんなことをメールの削除作業をしながらふと思い出した一日でした。
まだ全部のメルマガは削除しきれていないので、このあとも無理せず、ゆっくり作業を進めていこうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。