センチグラム履歴書 | センチグラム official blog
とまぁ昨日の続き。

センチグラムの「センチ」はセンチメンタル=弱々しい感情に走りやすいさま。情にもろいさま。感傷的。「グラム」は英語の~gramという形で使われて、[名詞連結形]「…を書いた[描いた]もの」の意。
センチメンタルを描き出すバンドって意味。
1センチとか1グラムって単位にも間違われるけど、デッカい夢を掲げてるのに小さいなって思われても、それはそれで良かった。

メンバー一人一人は結局一人間で、そんな小さな存在でも力を合わせれば大きな力になるって意味もちょっと含んでたから。

そんなわけで、5人組の「TRANSISTER」から結成メンバーの3人になった「センチグラム」になったときは、こんな感じだった。



個人的にきっと音楽に対して無知だった。が故に逆にピュアだったのかもしれない。
沢山曲を作れた。今でも好きな曲は沢山ある。あの頃の俺ってこんな感覚で書いてたんだって、
その当時の日記を読むような感じでね。分からないからこその強さがそこに詰まっていると思う。

そして、そこにセンチグラム史において伝説的ギタリスト、丹羽フルシアンテこと二ワッチが加入!



もうちょっと良いアー写あったかもしれないけど、まぁこんな感じ。

この時期が一番悩んだし葛藤した。純粋に音楽とバンドとライブっていう漠然としながら本質的なテーマ。売れたいけど意に反したものは嫌で、これが良いんだって思うだけじゃどこにも届かない。
きっとこれもどのバンドも音楽に対して考えるぶち当たるモノだと思う。

歌も凄く意識したなぁ~「ミスチル」っぽいとか「~」っぽいねって言われる事に凄くコンプレクスがあって、自分にしか歌えない歌。自分にしか表現出来ない声ってのに凄くこだわった。
作詞作曲にも沢山悩んだけど、ボーカリストとしても凄く考えた時期。

そんな中、アルバム出したり、ツアー回ったり、O-WESTワンマン成功させたり、順調に見える中、
バンド活動の壁にぶち当たって、活動休止して、メンバーそれぞれサポートしたり、
自分と音楽と生活と毎日向き合ったり、アルバム作りに没頭したり、そして復活したり。

活動休止後の復活後の勢いは凄かった。

メンバーみんな、センチグラムでライブやりたくてウズウズしてるし、
新しいアルバム完成したし、1年ぶりの活動再開だったから、
待ってくれてたファンもみんな一丸となってセンチグラムがとっても大きくなった。

そして丹羽フルシアンテこと二ワッチ脱退。

好きな事だけをやって生活していくってことは大変だよね。
年齢もあれば、音楽業界の時代の流れもあれば、活動そのものに対するメンバーのモチベーションだってある。

前にも書いたかもしれないが、

俺は何度も音楽を辞める事を考えた。

夢から逃げちゃえよ
応援してくれた人を裏切るだけじゃないか
自分には音楽の才能が無いって認めろ
夢を叶える努力を死ぬ気になってまで出来ません

それを受け入れればきっと楽になれたのかもしれない。
後悔と言う人生で一番深い傷を抱える事と引き換えに。

そんな葛藤の中、歩みを止める事は出来なかった。運命の試練なのかな。

3ピースでツアーに回る事が決まった。

当時Brand New Vibeのマネージャーをしていた、現センチグラム変顔ギタリスト野田賢輔の誘いで。

メンバーが抜けて1ヶ月後のツアーで、準備期間もほとんど無かった。
けど、決めてみた。
何か前に進めるかもしれないってだけの気持ちで。

パソコンを駆使して、音楽理論も勉強して、分からない事は知り合いに相談して
自分が思い描くサウンドを、3人で同期を入れて(これは賛否両論あるし、本当は俺も好きじゃない)ツアーに回った。

初心に戻った感じだった。

初めましてのツアー先のお客さんにどうライブで自分の音楽を伝えるのか。
ツアーに一緒に回ったバンドはファンも沢山いるし、ノリ方も分かってるし、
だけど、俺って、人のライブ見に行って、「手を挙げろ」とか「手拍子お願いします」って言われてもやらないというか、出来ない人間だから、そういうのを押し付ける事もステージじゃ出来なくて、
だから、「微動だに出来ないくらい圧倒的な世界観に引き込んでやろう」ってツアー回った。

CDが毎回20枚くらい売れてくれて、センチグラムのライブが受け入れてもらえてる事が実感出来て、とても成長もしたし、手応えがあるツアーになった。

そんな中、がマネージャーを辞めてプレーヤーとしてやりたいって事を聞いて、次のツアーからは1曲だけコラボするって形で二回目のツアーに回る。

そこでもやっぱり、その会場ごとのお客さんの反応も結果も凄く良くて、
ツアーに一緒に回ったバンドとも仲良くなって、
ライブの力って、見てくれてる人もやっている側も、幸せを共有出来る場所と時間なんだって確信する。

そこからは現センチグラム変顔ギタリスト野田賢輔がレコーディングに参加したり、
ツアーサポートで回ったり、飲んで潰れ合ったり、失敗に反省して少し大人になったりしつつ。
意気投合というのか、類は友を呼ぶなのか、こんなバンドになりました。



スペクタクルロックバンド「センチグラム」

夢の大きさはお金じゃ量れない。

好きな事を続けて行くために活動したい。
そして、それを支えてくれている人のために活動したい。
間違いなく、俺の「音楽履歴書」や「センチグラム履歴書」の中で出会った、
「俺」を、「センチグラム」を受け入れて応援したいって思ってくれた全ての人の
「期待」に応えたいし、「希望」でありたい。

音楽を続けたい理由

俺の人生に携わってくれた全ての人に
「センチグラム」というバンドのおかげで
「松野龍一」という人間のおかげで
「人生色々あるけど、捨てたもんじゃないな」って
「沢山の人のおかげで今の自分がある」って

そんなことを感じて貰いたいし、伝えて行きたい。

今の自分を作ってくれたのは、自分の力じゃなくて、
自分が出会った人のおかげなんだって。

おれこう言うの苦手だけど、やっぱりいつもこう思う。

「やっぱり人が好きだ」って。