ここでいう技術はボールを扱う能力です。ドリブル、パス、トラップ、シュートなど。
フィジカルは、運動神経、身体能力です。
私はサッカー経験者なので、ある程度のことはわかっていて巷の噂などには惑わされないつもりでいましたが、
少年サッカーにおける
小学生のうちはこれをしっかりやっておけ、ということには随分と惑わされました。
惑わされたというのは、息子たちに実践するとかではなく結局何がいいのかという私の頭の中で結論が出ないという点で悩まされました。
その一つが、
小学生のうちは技術をしっかり身につけろ
です。
これ、もちろん指導者の方も言いますし現役プロの方も言います。ちなみに、長男が受けたU10の市のトレセンの選考でもそこを重視していました。
親子で自主練をするとこの部分が鍛えられると思います。
そして、これの根拠的な意味合いでよく聞くのが、フィジカルで勝負している子は中学高校で追いつかれて何もできなくなるです。
この2つだけなら私は戸惑いませんし、理解できます。
そして、ここからが現実。
各Jのジュニアユースに受かる子や県トレに受かる子、実際のJのジュニアユースの試合なんかを見ればフィジカルで優れた選手ばかり。もちろん技術に優れている子も選ばれていますが技術がそこまで優れているというレベルでない子も多いです。そういう子は大体フィジカルに恵まれています。
技術を磨け
フィジカルは中学高校で追いつかれる
プロを目指すJや将来の代表候補が集う場所にセレクトされる多くの子はフィジカルに優れた子
上の2つは矛盾しませんが現実である3つ目までを真に信じれば、頭が混乱します。
私は、この矛盾を抱えながら長男や次男の試合を見て結局どういう子が将来輝くのかなーと思っていましたが、次男が小学生で考えると比較的レベルの高いチームとの対戦や大会に参加してくれていることで、一つの答えが私の中で出ました。
私の解釈は、これです。
我が国の人口ピラミッド。
上が1970年、下が2020年です。
男女比は関係ないです。
これと似通っている状況が少年サッカーの技術レベルだと。
ピラミッドを少年サッカーの技術レベルの選手数と見立てて70歳以上が技術に優れていると仮定すると、
我々の時代では上から順番に選べばそのままトップレベルという時代でした。
それが現在は10倍以上の選手がその層にいます。私は今まさに次男たちのサッカーを観てその技術を目の当たりにしていますし、この70代以上の層というのが何回か前に書いた県トップリーグのレベル感の層です。
そう考えると技術を磨けというのはもはやある一定のレベルのチームであれば既に当たり前のように取り組んでいることでそこでの差別化は難しいという時代になっています。
じゃあ、その中でどんな子を選ぶのかといえば一番わかりやすく差が出るのがフィジカル。だから、Jジュニアユースにはフィジカルに優れた子が集まる、ということです。
Jリーグの下部組織は将来Jリーガーになれる可能性のある子がセレクトされ、県トレやそれ以上の子は将来日本を背負う可能性のある子がセレクトされます。
そのレベルでみると将来フィジカルは追いつかれるというつもりで技術を磨いた、または磨いているだろうということがわかる子の中でフィジカルに優れた子が選ばれる。
すっきりしました。
ということで、我々が意識しなくてはいけないのは県の上位の試合や全国大会などでフィジカルの優れた子がいるチームを見て、フィジカルだけのチームだ、とか、どうせ中学高校で通用しなくなると思うのは、もはや時代遅れの感想。
技術に優れ、さらにフィジカルに優れた選手が勝負している世界と思って試合を観なくちゃダメなんだと思います。
そして我々親はそんな高みを目指させるべきかも含めて現実を見て、チャレンジさせるべきか夢を持たせ続けるかを検討し、サッカーの技術は指導者にお任せして食事と睡眠など健康管理に気を使うべきなんだと思っています。