ご存じの方も多いと思いますが、
トレセンと言えど、小学生年代で一番下の区分から言うと
①ブロック/市/地区(ないエリアもある)→上位半分くらいが②の選考会へ
②ブロック/市/地区→上位半分くらいが③の選考会へ
③都道府県(中央)→A/Bに分けて都市対抗戦→Aの数名が④へ
④地域(ナショナル)
とあって、
②からが公式にJFAが認めるトレセンであり、①は②の規模の大きさにより、ないエリアもあり自治体独自で運営しているところもあります。
私は自分の住んでいるところしかわからなかったのですが、①②は都道府県によって呼び方が違ったり順序が逆の場合もあります。
ちなみに、4年生U10からトレセンが始まる地区もあれば、5年生U11から始まる地区もあります。
これは、都道府県のトレセンメンバーで行う都市対抗戦メンバー(5年生1月くらい)を選考するため、各地区でいつから準備するか、というのに因果関係があり、4年生でトレセンと言えば①にあたります。
私の印象では、クラブチームが数チームある地区は5年生からで、クラブチームの少ない(または強豪といえないクラブチームしかない)地区では、しっかり選考しなくちゃいけないし、選んだメンバーが県トレの基準に満たすようレベルアップを図りたいという意向での4年生から、なのかな、と思っていますが、まあ地区によってバラバラです。
長男の地区では私自身①のお手伝い程度でスタッフもしたことがあるのですが、選考会の出来を重視し、しっかり選んでいた方だと思います。エリアによっては誰でも推薦されれば入れる、チームの人数に制限があるみたいなところもあり、①②は特に地区によってバラバラ、差が激しいと思っておいた方がいいですが、徐々に整備されつつあるような気はします。
ちなみに、長男はこれでいう①まででトレセンの触りくらいを感じられたレベルでした。ジュニアユースでは②まで選ばれましたが、活動内容などを顧みるとジュニアユースでは③より上に選ばれて初めてトレセン、という言葉を意識した方がいいくらい価値は低いです。③より上に選ばれるために、仕方なく参加する、という選手の方が多い印象です。
長男エリアの小学生年代で②まで選ばれている子はほぼ全員ジュニアユースでクラブチームを選び、U15でも十分に通用する子ばかりでしたので、エリアや学年によっては、②まで選ばれたら十分にすごいですし、それ相応の練習量の結果という子ばかりです。
ちなみに、一回でも③まで選ばれると、①や②の再選考会は免除です。そのレベルは確実に超えているという判断のようです。
強いチームの中にはジュニア世代のトレセンの価値が低いというところもあるので、トレセンに拘るのであればチームにも拘る下調べは必要です。ちなみに、長男チームでは上手ければ当然目指すべき、次男チームのコーチはそんなものはどうでもいいという発言しています。
ただ、プロで無名だったと言われている選手も含めて、才能ある子は必ずどこかの世代でどこかのレベルのトレセンに触れてはいますし、さすがに、このご時世、多くの人の目に触れられ動画も配信され、トレセン制度が配備されている状況で、隠れた原石をほったらかしにしていましたとはならないと思います。
そういう子を見落とさないため、というのも、トレセン制度の1つの意義としてあります。
③に選ばれれば、まあすごいです。実際のところ、ん?と思わなくもないレベルの子も何人かはいますが、それでもすごいです。次男に聞くと、自チームの子の方がすごい部分もあるけどサッカーの基本がうまい子が多いので、思ったところにパスを出してもらえたり出せたりするんだそうです。イメージ通りにプレーしやすい子が多いといったところでしょうか。
③の中でも、実力でABに分かれるので、③A及び④はめちゃくちゃすごいねーの分類で間違いないです。
将来伸び悩み、すごかったのにねー、とならないよう精進は必要です。
長男の同級生で考えると、③Aに入ればJ下部から声をかけてもらえ、③B/②でもJ下部の特別スクール的なのに入っている子や②で特筆すべき特徴がある子はJ下部にいきました。
ただ、結果的に私が知る限りでは、③や②で町クラブに入った選手の大半がU15でもほぼレギュラーで活躍しているのに対し、J下部の子は苦戦している印象です。そのくらいJ下部内の競争はハイレベルであると思っておいて間違いないでしょう。
長男と同じ①までの子は、半分部活半分クラブチームくらいでしたが、県1部やその上の地域リーグレベルで活躍できる選手はごく一部。県2部以下のクラスや部活では活躍できる子もまあまあいるといったところでしょうか。
小学生年代でのトレセンは関係ないという方もいますが、私の肌感覚では小学生時代からうまい子がそのまま上の年代でもうまいというのが8割、残り2割が関係ないといった感じです。
翻って選ばれない側で考えると、
今回次男のおかげで県トレに選ばれたメンバーを見ることができたのですが、強豪チームの1つは1チームできる人数が県トレに選ばれていました。こういうチームでは、試合に出るためには県トレに選ばれた子以上の能力が必要となってきます。
逆に考えると、ここに割って入って試合に出ている子がいたら、相当な能力の持ち主である、と思っても間違いないでしょうし、他チームや他地区なら間違いなく何らかのトレセンに選ばれるレベルであるという風に考えられます。
と、そんな感じで中途半端な部分もあるトレセンですが、私はどの年代でもサッカーをやるからにはしっかり拘った方がいいと思っています。
その理由は、長男チームのコーチをしていた際に、当たり前ですが気づかなかったことに起因します。
自分のチームの子が上手くなっていたので試合でも勝てるだろうと思っていて負けた際に気づいたこと。
他のチームの子もうまくなっている
ということ。
これ、単純ですが、結構ショックの大きいことでした。私たち大人でもはき違えるので、子供はもっとはき違える可能性があります。
ちょうどトレセンが始まるU11くらいの年代から、身体能力と技術と頭がかみ合ってきて、U10から飛躍的にうまくなる子が多いです。
そのみんなが上手くなってきている状態を棚上げして、自分のチームや子供にだけフォーカスすると過大評価に陥りがちです。私は長男のチームでこれに陥って、負けた時のショックが大きかったです。要は勘違いです。
もちろん実力通りの結果にはならないこともあるサッカーですが、それは実力をわきまえた上での対策や戦略やチームワークがあって初めて実力を超える結果が伴うものです。
じゃあその実力をどこで確かめればいいのか、
という一つの基準がトレセンです。
長男チームはずっと3人だけトレセンに選ばれていて、その後も選考会に何人かいきましたがダメでした。3人は選ばれ続けて他はダメが結局最後まで続いたことを考えると、我々のチームは他のチームと同じくらいしかうまくなっていないので、相対的に見れば実力もエリア内では変わっていないと捉えるのが正しい解釈でした。
また、例えばチームとして考えた場合、U11では1人もトレセンに選ばれていなかったのに、U12で数人選ばれたとなると、選ばれる人数の増減も関係しますが、単純に考えるとそのエリアでは他のチームより伸びたと言えます。
個人で考えると、
U11でどのトレセンにも選ばれてなかったけど、U12で県トレまで選ばれたとなれば、1年間で県で誰よりも伸びたと言えます。逆に、U11で県トレまでいったのに、U12で落ちたとなればこの逆のことが考えられます。
まあ、楽しくわいわいできればいいかと思っているのなら、そこまで拘る必要はありませんが、もっとうまくなりたい、勝ちたいと思っている子にはその指標にできますし、自分がどんなもんだという自覚もできます。親からすると客観的に評価してもらえるので、間違った解釈が減ると思います。間違った解釈は時に人を攻撃します。
先の記事にも書きましたが、私がこだわる理由はある程度正確に次男の能力を捉えて、どこまで勉強をさせるかの1つの軸にしたいと考えているからです。
ジュニアユース以降は11人制サッカーに適した能力があるか、も加わるので、そこで能力を発揮する子もいますし、逆の子もいます。それでも統計的に考えると、小学校の時のトレセンでの評価から大きく狂うことは少ないのかな、という風には感じています。
ちなみに次男のコーチがトレセンなんてどうでもいいとか、どうせ次男は県トレから落ちるという発言をしているそうなのですが、裏には特別扱いはしないということやトレセンに落ちた子に対する気遣いや次男が落ちた時にショックを受け過ぎないようにしているから、という理由があるからだそうです。
チームで活躍する、というのが第一ですが、じゃあ、個人としてはどんなものなのか、というのは、チームスポーツではわかるようでわからない部分でもあるので、トレセンという個人の客観的評価も小学生年代からあるサッカーは、恵まれたスポーツなのかなと思っておりますし、高学年からは分かりやすく競争のある世界になってくるので、今後の視座にできるという意味ではこだわった方がいいと私は思います。