売れてる店には理由がある。売り場づくりの企業 

株式会社センスアンドセオリーの小松美貴です。

 

 

コロナ渦の中、例年のVMDセミナーの予定も軒並みキャンセルや延期に

なってしまいましたが、有難いことに社員研修を開催する機会を頂きました。

ご依頼者様は、洋菓子製造販売店を営んでいらっしゃる企業様です。

今回はオーナー様、店長様、社員様の三名でした。

このような状況なので、少人数での開催は感染リスクを軽減出来ますし、

十分広い会場で定期的に換気を行いながら、安全に講義を行う事が出来ます。

今回は一社単位の研修なので、最初に店舗診断を行い、その店の弱点を抽出

した上でカリキュラムを作成し、強化したい課目に重点をおいた、

完全オーダーメイド型研修でした。

ワークショップと並行しながらマンツーマンでの指導だったので、満足度の高い、

濃い内容になったのではと思います。

 

さて、今回の講義の中では新しい試みの科目を取り入れてみました。

商品開発の際の販促方法、つまりマーケティングの実践をやっていただきました。

私の方で設定した架空のお菓子を商品化し、売り場に展開するまでの「販促計画」

を立てて行きます。売り手側の一方的な思いで新商品を闇雲に作り、棚に適当に

並べておいただけでは打ち出しが弱く、訴求力のない販促になってしまいます。

お客様に財布を開かせるためには説得力のある販促計画をしないといけません。

 

この表は販促の5W1Hで、ターゲットや販促のタイミング、陳列、展示する場所など、商品を企画開発して売り場に陳列するまでの計画を進めて行くための指針となる項目です。

 

大まかなプランが決まったら、さらに商品が出来上がるまでに下記のような項目の具体案を決めて行きます。

 

Part2へ続く

 

 

             

 

         売り場のお悩み解決。売り場作りのプロ 

             株式会社センス&セオリー

   

           http://www.shop-fukuoka.com/

 

 

 

 

 

 

バイク自転車店の売り場づくり最終回です。

 

⑤試乗などの体験による販促活動

 

 見込み客に試乗させていない店は、色々と事情があり、店側にとってリスクが多い

 

場合もある様です。高額商品を検討しているときは時間をかけて理解、納得、

 

信用してもらわなくては心理的な負担を取り除くことができません。

 

事実、高級寝具や自動車の販売では、体験後の成約率の方が断然多いことが判明して

 

います。また、試乗以外でも、店頭でのコミュニケーションの回数を増やすほど

 

店頭決定率は向上します。店員の丁寧な対応や知識レベルが信頼を形成し、ストア

 

ロイヤリティを構築できるのです。通販でなく、実店舗に行って購入することに

 

付加価値を感じてもらうには、顧客満足度(CS)を向上させる「コト訴求」も今後

 

は欠かせません。DM発送、試乗するまでの手配、お客様が感じている「不」への対

 

応など、きめ細かいサービスを経て信頼が得られるのです。

 

最後に。

 

私自身は、普段バイクや自転車に乗りません。この度の研修に際し、たくさんのバイ

 

ク店を観察し、完全な消費者目線でバイク購入時の顧客心理について考察してみま

 

した。

 

バイクや自転車に限らず、すべての商品販売にも言えますが、レイアウト、POPの作

 

り方、店内のインテリア、ディスプレイ、お茶出しのタイミング、丁寧な説明など、

 

すべてが「お客様目線」を軸に売り場作りを行っているお店には、やはり愛着を感じ

 

ます。

 

今回売り場を診断した際、バイクや自転車購入は、従来から「完全な目的買い」であ

 

るという既成概念が、未だに根強く売り手側の意識に残っていて、それが売り場作り

 

にも表れていると感じました。ただ必要を感じて買いに行くのなら、

 

わざわざその店に行かなくとも通販で購入できます。

 

独自性が出しにくい商品をどのように訴求し、売っていくか?やはり顧客目線での

 

売り場作りと丁寧な接客に共感してもらうことではないかという見解に至りました。

 

その店に行く価値をお客様に感じてもらうためには、十分なヒアリングによる双

 

方向のコミュニケーションをとり、「必要だから」だけではなく「自分に似合う

 

バイクが欲しい」「カッコよく乗りこなしたい」というお客様の隠れた要望を引き出

 

し、バイクや自転車のある楽しいライフスタイルを提供して頂きたいと思います。

 

 

             

          売り場のお悩み解決。売り場作りのプロ 

             株式会社センス&セオリー

   

           http://www.shop-fukuoka.com/

 

 

 

 

 

バイク、自転車店の売り場づくり4回目です。

 

④適切なPOPの制作 設置

 

 店内の商品に付けるPOPについても多く指摘しました。

 

商品POPには値段が書かれた「プライスカード」と、説明が書かれた

 

「ショーカード」があります。バイクや自転車はプライスとスペックを一緒に

 

表記したPOPが殆どでした。商品POPの役割は多岐にわたり、上手に活用すれば

 

「物言わぬ店員」として接客してくれる頼もしい販促ツールとなります。

 

【サイン代わりになる】

前出したゾーニングの際、例えば中古車、新車の区別を一目瞭然にできる様、

 

POPの色で識別させるか、あるいは「新車」と分類POPを付け加えます。

 

【特徴を説明してくれる】

 商品のスペックだけでなく、モデルの特徴やお勧めの理由なども明記することで

 

お客様は商品に興味を持ってくれます。

 

「〇〇仕様なので初心者向けでとても軽い乗り心地」「○○さんデザインでグッド

 

デザイン賞受賞しました」「F1モデルです」等、店側のコメントも書くと話の

 

きっかけにもなります。

 

【告知してくれる】

 店外の販促POPの項でも説明しましたが、セールやキャンペーンの告知をする

 

POPです。店内では来店客全員に訴える必要があるので期間中店内全体に広く設置

 

しましょう。店外ではのぼりをリピートさせると効果的です。

 

 

【店内にメリハリをつけて回遊率を高める】

定型POPの他にさらに特記する言葉を付加える「ワンモアPOP」はおススメです。

 

自転車はターゲット層が広い分、来店客の選ぶ基準が様々です。「学生さん向け」

 

「お迎えやお買い物に」「訳あり値引き中」「試乗出来ます」「人気モデル」等、

 

お店が勧める商品にお客様は興味を持って、店内をどんどん歩いもらえます。

 

お客様は「買う理由」を探しています。数ある商品の中で、自分に最も適した商品

 

まで誘導して欲しいのです。

 

その他、POPデザインの統一についても指摘しました。

 

表記方法や紙の色がバラバラだった店がいくつかありました。見る側が比較検討

 

しやすい様、また、店内の統一感が保たれる様、留意して制作しましょう。

 

POPもインテリアデザインの一部です。また、POPが多すぎるとPOPの洪水となり、

 

ゴチャゴチャとした店内になるので気を付けましょう。

 

 

         売り場のお悩み解決。売り場作りのプロ 

             株式会社センス&セオリー

   

           http://www.shop-fukuoka.com/