バイク自転車店の売り場づくり最終回です。

 

⑤試乗などの体験による販促活動

 

 見込み客に試乗させていない店は、色々と事情があり、店側にとってリスクが多い

 

場合もある様です。高額商品を検討しているときは時間をかけて理解、納得、

 

信用してもらわなくては心理的な負担を取り除くことができません。

 

事実、高級寝具や自動車の販売では、体験後の成約率の方が断然多いことが判明して

 

います。また、試乗以外でも、店頭でのコミュニケーションの回数を増やすほど

 

店頭決定率は向上します。店員の丁寧な対応や知識レベルが信頼を形成し、ストア

 

ロイヤリティを構築できるのです。通販でなく、実店舗に行って購入することに

 

付加価値を感じてもらうには、顧客満足度(CS)を向上させる「コト訴求」も今後

 

は欠かせません。DM発送、試乗するまでの手配、お客様が感じている「不」への対

 

応など、きめ細かいサービスを経て信頼が得られるのです。

 

最後に。

 

私自身は、普段バイクや自転車に乗りません。この度の研修に際し、たくさんのバイ

 

ク店を観察し、完全な消費者目線でバイク購入時の顧客心理について考察してみま

 

した。

 

バイクや自転車に限らず、すべての商品販売にも言えますが、レイアウト、POPの作

 

り方、店内のインテリア、ディスプレイ、お茶出しのタイミング、丁寧な説明など、

 

すべてが「お客様目線」を軸に売り場作りを行っているお店には、やはり愛着を感じ

 

ます。

 

今回売り場を診断した際、バイクや自転車購入は、従来から「完全な目的買い」であ

 

るという既成概念が、未だに根強く売り手側の意識に残っていて、それが売り場作り

 

にも表れていると感じました。ただ必要を感じて買いに行くのなら、

 

わざわざその店に行かなくとも通販で購入できます。

 

独自性が出しにくい商品をどのように訴求し、売っていくか?やはり顧客目線での

 

売り場作りと丁寧な接客に共感してもらうことではないかという見解に至りました。

 

その店に行く価値をお客様に感じてもらうためには、十分なヒアリングによる双

 

方向のコミュニケーションをとり、「必要だから」だけではなく「自分に似合う

 

バイクが欲しい」「カッコよく乗りこなしたい」というお客様の隠れた要望を引き出

 

し、バイクや自転車のある楽しいライフスタイルを提供して頂きたいと思います。

 

 

             

          売り場のお悩み解決。売り場作りのプロ 

             株式会社センス&セオリー

   

           http://www.shop-fukuoka.com/