家族関係専門 こころセミナー

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 諸行無常。

 

 おなじみの仏教の骨格を示す言葉です。

 

 今世界を見ていますと、各国で分断が起きているように感じます。

 

 欧州はEUの議会選挙で、極右やそれに近い会派が躍進し、現政権の立場を脅かしています。

 

 米国では、トランプ氏の登場で、既に国民の分断は現実のものとなっています。

 

 人も動物ですから、自分に対して脅威となる存在が目立ちますと、どうしても不安が強くなってきます。

 

 これは本能的な行動によるものです。

 

 逆に、そうした状態でも不安や恐怖心が強くならないと、動物の世界では、簡単に命を落とすことになります。

 

 ですから、不安や恐怖心を感じるのは、センサーが正常に動いていることの証になります。

 

 政治の事例で、仮に極右政党の人気により現政権が政権の場から降りることになったとします。

 

 しかし次は必ず、その政党の問題が表面化し、新たな政党ないし前政権が、その座につくことは可能性としては十分にあり得る話です。

 

 つまり、自分の権力の座が奪われることで不安や焦燥感に惑わされたとしても、どこかで状況が変わり、その気持ちは過去のものになっていることに気がつきます。

 

 視点を高く見ますと、人の世は、今の状態が永遠に続くことはないという真理に気がつくわけです。

 

 そうは頭で分かったとしても、感情はそのように割り切れないところはあります。

 

 とはいえ、時間が経ってみると、状況はそのように移り変わっていることを感じます。

 

 実際はもっと複雑な様相でしょうが、基本はそのように流れていることを実感します。

 

 物事は常に移り変わる。

 

 状況の転換期には、こうしたことへ客観視できる見方を備えておきたいものです。

 先週の日曜日朝の民放番組で、移民についての議論がなされていた中で、有名なコメンテーターの発言が気になりました。

 

 この方は、次のような趣旨で意見を述べられました。

 

 現在欧州では大量の移民流入に苦しんでいる。

 

 移民はその国の人口の10%以上を占めると様々な問題を引き起こす。

 

 今欧州は、増え続ける移民問題にようやく気がつき始めている。

 

 優しい心で移民を受け入れましょうと言うのは簡単。

 

 しかし、受け入れた後の結果は大変。

 

 日本も欧州の事例に学ぶべきだ。

 

 上記趣旨は、実態を反映した意見ではないと思いました。

 

 現在の日本での在日外国籍の人は、人口比で約2%であり、欧州各国での比率から比べれば桁違いに低い数値です。

 

 難民受け入れについても桁違いに低く、年単位で、認定率でも年1−2%、認定数で数百人程度です。

 

 欧州の何万人、数十万人とは異なる次元です。

 

 昨今、日本でも生活している外国人が増えた感じはしますが、諸外国から比べると低いレベルです。

 

 そのような実態でも、日本政府は明快な移民政策を取っていず、差別される移民・難民が後を立たず、そのために様々な支援団体が日夜ボランティアで支援活動を行っています。

 

 支援活動は、どうやって保護するか、どうやって政府に不当な扱いを訴えるかなど、難題と闘っていて、とても「優しい心」とは程遠いのが実情です。

 

 ほとんどはボランティアのため、活動資金もままならない状況にもあります。

 

 そうした事実認識をすれば、国や公的団体が主体として支援している欧米諸国に比べ、日本は国の支援はなく民間支援団体のみでなされています。

 

 移民難民問題は、欧州と日本では、そもそもが政府の関与レベルが全く異なることを理解すべきです。

 

 重鎮の方々が間違った事実認識で意見を述べられていること自身に、日本の移民認識が低いことを映し出しているとも言えます。

 いつも話題の絶えない企業経営者イーロン・マスク氏。

 

 創業したEVメーカーのテスラ社から、560億ドル(8兆円強)の報酬がイーロン・マスク氏に支払われることが、テスラ社の株主総会にて承認されたとのこと。

 

 兆ではなくて、億でもすごい金額ですが、桁違いの報酬です。

 

 この報酬とは、ボーナス的ものなのか、年収ベースなのか、そこはよく分かりません。

 

 しかし、どんなものにしたってあまりにも巨額の数値になるので、もはやそれらは意味を持たないとも思えます。

 

 どれだけ税金がかかるのかも、もはや意味ありません。

 

 凡人から見ますと、これだけの巨額の財産があっても、かえってトラブルの元になるのではと、考えてしまいます。

 

 生きていくにはお金は必要です。

 

 しかし、度を過ぎたお金は、処分するには困ってしまいます。

 

 ビル・ゲイツ氏は、財団を作り、感染対策など人類にとって必要な課題に、そのお金を寄付する形をとっています。

 

 イーロンマスク氏はこの報酬をどうするのでしょうか。

 

 テスラ株で支払われ現金ではないのでは、といった情報もあります。

 

 いずれにせよ、このような凡人の心配は、当の本人にとってはどうでも良いことでしょう。

 

 グローバル経済が定着してきた世界。

 

 ますます貧富の差が多くなってきているように感じます。

 

 並行して、このギャップが埋められることを祈りたいものです。