ロシア軍将校を拘束したと言うワグネルの主張は事実なのか? | 大放言・毒を吐くブログ アメーバ版

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※何をやらかすつもりなのか?

プーチンのウクライナ侵略戦争に加担している傭兵組織「ワグネル」がロシア軍の将校を拘束したのだと言う。理由はワグネルの車両に発砲した為だとか。そしてこの将校は個人的にワグネルを嫌っていたのだと言う。「ワグネル」トップのプリゴジンはロシア軍に協力しながらも国防相や司令官を公然と批判する発言を繰り返し、巷では「プリゴジンはプーチンに牙を剥くのではないか?」と言った疑念さえ出ている。それが事実なら、この一件が引き金になるのだろうか?


※と、言ってもそのネタは真実なのか?

「ワグネル」は5月末にウクライナの都市バフムートを攻略したと主張、ロシア軍に引き渡すとしていた。が、何故か「ワグネル」がバフムートから撤退する道筋に地雷が仕掛けられていた、「ワグネル」は主張している。今回のロシア軍将校拘束事件はその直後であったと言う。関連性がありそうな話ではある。

これらの主張が事実だとすれば、ロシア軍からすれば本来自軍に協力している組織の帰り道に地雷を仕掛けてその抹殺を謀るのだとすれば「狡兎死して走狗烹らる」と言う意図しか感じない。しかもトップのプリゴジンは日頃公然とロシア軍上層部を激しく非難している。そういう言動に対してロシア軍からプリゴジンに対する反感が出てこの様な挙動に出た、と言う可能性は否定出来ないだろう。

その上プリゴジンには要求する十分な弾薬を与えていなかったと言う。ロシア軍ではその弾薬も枯渇気味、と見る事も出来るが、既にロシア軍からプリゴジンは

「コイツに弾薬なり武器を与えるとそれを用いて反乱を起こしかねない」

と言う疑惑出ていると言う。で、あれば理由はさておき、ロシア軍と「ワグネル」には信頼関係と言うものはないに等しいと言えるかも知れない。プーチンとプリゴジンは盟友、とも言える間柄だった、なんて言われていたりもしたが、その関係が大きく損なわれている可能性は高いと言える。

※プーチンもプリゴジンもそうである事に変わりはないが。

さて、「ワグネル」が今回拘束したと言うロシア軍将校、階級は中尉だと言う。如何に本人が個人的に「ワグネル」を嫌っているとは言え、中尉の権限で「ワグネル」の帰り道に地雷を仕掛ける判断が出来るのだろうか?尤もそもそものワグネルの主張が立証された訳ではないし、この中尉の独断でないなら、当然彼にその様な命令を下した上官が存在する事になる。その上、仮に地雷を仕掛けていたとしても、この中尉が直接その任務に関与したのかどうかも定かではない。しかもこの中尉、どういう訳か「ワグネル」に発砲した際、酔っていたのだと言う。で、あれば準最前線とも言える様な場所で個人的感情で味方と言える相手に発砲する時点でロシア軍の統制には大きな問題があるとしか言い様はない。敵味方を誤認したと言う何らかの仕方ない理由があり、「ワグネル」に被害が無かったのであればまだ酌量の余地はあるかも知れないが、「酒に酔っていた」と言う時点で完全にアウトだと言える。まさかコイツに限らずロシア軍の大半がこの様な実態であるならウクライナに蹴散らされて当然である。ロシア軍の士気の低さは以前から指摘されていたが、この様な実態であるならその証明、とも言えるであろう。

そもそもこの件、何処まで本当なのか怪しい部分も多いが、記事にある様な「ロシア軍とワグネルの相互不信」が存在するのであれば、「ワグネル」はプーチンにとって最早文字通りの「獅子身中の虫」なのだろう。そういう意味では意外にもコイツ等「ワグネル」がこの侵略戦争終結の鍵を握る存在なのかも知れない。だが仮にコイツ等がプーチンを失脚させる存在になるとしても所詮は私兵集団。要するに国際法ではテロリスト同然にしか扱われない存在でしかない。そんなのに頼るプーチンもプーチンだが、仮にコイツ等が一部で予想されている様にプーチンに牙を剥くとしても英雄にはなれない。プリゴジンは「狡兎死して走狗烹らる」と言う運命からは逃れる事など出来ないのだ。真っ当な仕事をしているなら兎も角、傭兵稼業と言う汚れ役に自ら手を染めたからだ。それだけはこの件の真偽に関わらず「確かな事」と言えるのではないだろうか?