リリーの手入れが終わったので厩舎へ連れて行った。
「ムゥ～」と絞り出す声がしたので、リリーが今入った厩舎を
振り返った。するとお尻をこちらに向けて何と直径３０センチ
程あろうかと思われるボロを出したのだった。普通は騎乗直後
の足洗い場で出すのだが、初心者が乗ったので調子がくるった
のかな。すぐに厩舎に入ってフォークで掃除をした。
・
今使った馬装道具の手入れをしていると、ベテランのＹさんも
乗馬にやってきた。最近雌馬のすだちが足を痛めて、治るまで
乗馬ができないので他の馬の負担が大きくなっている。どうや
ら私が今騎乗したリリーにベテランのＹさんが乗るらしい。
・
Ｙさんが他の馬に騎乗するときを何度か見ているが、とても上
手に乗りこなしていた。リリーに対してどんな乗り方をするの
か、とても楽しみになった。ちょっと先に厩舎に入れたばかり
のリリーを、Ｙさんが連れてきて馬装を始めだした。
・
「児玉さん、リリーをちょっと持っててくれますか」
騎乗するときリリーが乗車拒否をするのを知っているようだ。
リリーが本日は大活躍をするので、「リリー頑張れ」とお尻を
「ポン」と叩いて励ました。
・
私の騎乗あとも４人が馬場を乗り回していた。さすがにリリー
に騎乗するＹさんの軽快な乗馬は見応えがある。常歩、軽速歩
から駈足に移行した。だが駈足となると、思ったようにリリー
が走ってくれないのでちょっと苦戦気味。ベテランのＹさんで
も苦戦するのだから、私が苦戦しても当然かな。
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