駈足でのスピードが加速し、気持ちよく走り続けた。
ところがそんな時何を思ったか、突然「ヒヒ～ン」と大きな声
で鳴いたのだたった。走りながら鳴くなんて、前代未聞のこと
だったので私はびっくりした。
・
リリーが鳴いた先を見ると、１０ｍほど高い厩舎からキキが自
分の部屋から会員さんと出たところだった。キキの部屋は自分
の部屋の隣でいつも顔を合わしているのに、どういう意味があ
るのだろう。雌馬だったらわからないことはないのだが・・・
もしかしたらリリーの目は悪いのかもしれない。さらに雌馬の
発情期にあわせて、リリーも敏感になっているのかな。
・
後片付けを済ませて、次の会員さん達の乗馬を見学していた。
するとインストラクターがボソッ話しだした。
「明日はシニアなどの３人の男性会員が、同時にやってくる。
どうしたものかと悩んでいる・・・」。
・
百戦錬磨のインストラクターにしては、ちょっと弱気になって
いる。３人の名前を聞くと、なるほどなと思ったが私が中に入
らなくって本当によかったかな。女性会員さんは、そんな無茶
な馬の乗り方はしないので安心をして見ていられるが、男性の
場合は強引な乗り方をするので、ハラハラするのだろう。
私が現在大きな顔をして乗馬ができるのは、インストラクター
のおかげだと感謝をしています。
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