中国政府は２０２０年に化粧品を管理する条例を改正し、
外国メーカーに化粧品の成分や比率を全面開示するよう規制を
強化した。これに従えば、同等の化粧品が安易に複製されてし
まう。世界的な化粧品メーカーを有する日仏などは、中国が安
全保障と直接関係のない日用品の分野でも技術を取りに来てい
るとみて警戒を強めている。
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巨大な中国に１国だけで対峙するより、複数の国がまとまって
声を上げれば中国側にも声が届きやすい。「条例の改正により
、情報の保護に懸念を有している。懸念が解消されるまでは適
用を遅らせてほしい」。今年２月、日本やフランス、米国、ド
イツ、ＥＵ、韓国など１１カ国・地域の在中国大使館が中国政
府に共同で文書を提出した。
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中国当局は申し入れ直後の３月下旬、条例改正で規制した化粧
品の全分野の登録期限を約１年間遅らせると広告した。
ドイツのある製造業界では、企業が互いに連携し、中国側に渡
してはならない技術と渡してもよい技術を線引きし、情報を共
有している。１社でも中国側に技術を渡してしまえば、すぐに
模倣されて過当競争に持ち込まれ、他社も競争力を失う。
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中国は日本企業の基盤的な技術を特に標的にしている。中国と
の経済交流を進めることは重要であるが、万全の防御を講じた
うえで異形の市場と向き合っていく必要がある。
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