４月になって賃貸の動きがピタッと止まってしまった。
ここに来てそこそこに空き部屋が出て、何とかして空き部屋を
埋めなければと思っていた。すると朝一番で、部屋探しのお客
さんが来店した。しかし現在は無職の状態で審査は難しそう。
話を聞くと、現在住んでいるアパートを出たいのでという理由
で、当社のアパートを探しに来たという。
・
ここまで話した段階で、いよいよもってあやしい。
「住んでいるアパートの家賃の滞納はありませんか」
「それは絶対にありません」
滞納はないと言っても、証拠がないので信用はできない。
住んでいるアパートの不動産屋さんに聞くことにした。
「お金に関しては几帳面な人で、滞納はありません」
「１階の年配者の方がうるさいとのことで住替えをお願いして
ます。本人が２階ではなく１階なら問題はないんですけど」
・
当社のアパート空きは、コンクリート住宅で１階部屋なので本
人が住むには問題はなく、滞納もないので申しこみを受けるこ
とに。そうこうしていると、ファミリータイプの会社契約と個
人内覧も入りあたふたしていると、さらに会社契約の大口物件
の話もあがってきた。せきを切ったような空き部屋の問い合わ
せが、どう転ぶかは神のみが知っている。
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