「広告の貸家４万８千円はまだ空いていますか」
「周南市久米の貸家物件ならまだ空いていますよ」
「今からお邪魔したいんですが、よろしいですか」
「お待ちしていますので、寄ってみて下さい」
・
電話口は中年女性だったが、実際に現れたのは初老に近い男性
だった。話をしていると、そのお客さんに１本の電話がかかっ
てきた。「すいません。マスクを取ってきます」と言って車に
戻った。どうやら止めた車の中から、奥さんが「マスクをせ
にゃ～」と促したようだ。
・
「１度貸家を見学に行ってみますか」
と言うことで案内すると、気に入ったので申込をする運びに。
お客さんは、大工さんでありながら土木もできるという器用な
方だった。家は関西にあるが仕事の関係で、当面こちらで仕事
をしたいという。歳は私と同じ６８才だが、職人として４５年
ほどの実績があり今度の仕事は２年がかりの仕事らしい。
・
現場のきびしさは私にもよくわかるので、仕事を受けるとこれ
から色々な大変な出来事が待っている。信頼できるのは自分の
体のみとなるので健康を害すると、仕事がストップとなりかね
ない。くれぐれも健康には気をつけてほしい。
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