アンパンマン

近所にいる長女は定休日になると孫を連れてやってくる。
家で新聞を取ってないので、朝刊に入っている折り込みチラシが新鮮な
のかまずチラシの安売りを物色し始める。
すると来月２才になる孫も隣のイスに座り、母親のまねをしてチラシを
見るのだが孫の目的は母親とは違う。
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「あっ、あったアンパンマン」と得意げに指をさす。
チラシの中には普通の大きさのアンパンマンから、小さくて見過ごして
しまいそうなものまであるが、孫の目は決して大好きなアンパンマンを
見過ごすことはない。
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格好良くてむちゃくちゃ強いわけではないのだが、小さな子供たちは
なぜそれほどまでにアンパンマンが大好きなのだろう。
悪者からやっつけられて苦しんでいる人がいると、アンパンマンが助け
出し顔の一部のあんパンを食べさせて元気を出させる。そして悪者に立
ち向かうが、顔をちぎったのでパワーがなくなってしまう。それでも
へとへとになりながら勇気を持って戦い続ける。
・
原作者やなせたかしさんの生き様がアンパンマンそのものだという。
人は何のために生きているのか。自分のためだけに生きることはむなし
い、人に希望を与える人生こそが素晴らしい。
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東日本大震災で働く救助隊の人たちは、アンパンマンのポスターから勇
気をもらっている。果てしなく続く復興、心が折れそうな時でも『人
に希望を与える』ために立ち向う。

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