一月前にある貸家に引っ越したお客さんから電話がありました。
「玄関引き戸が、動かなくなったので見に来て」。
入居前から悪かったのでおどろきませんでしたが、前日の突風で、腐っ
ていた木枠がガラスの重みで下がって手直し不能。
新しく木製の引き戸を作るより、アルミサッシ引き戸の方が安くつき長
持ちするのでそちらで取り替えをすることにしました。
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そのことよりひとつ気がかりなことが。
それはこの貸家のすぐ横をＪＲ登り列車が走っていたことでした。
普通列車は、少し先にある下松駅に停車するので減速をして走りうるさ
くありませんが、貨物列車は減速をせずに走り抜けるので結構騒音が
していました。
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実際に案内したときに貨物列車が走り抜け、その音を聞いていたので承
知の上とはいえ、その後どうだろうか聞いてみることに。
「入居して一月たちましたが、列車の音は慣れましたか」
待っていましたとお客さんがしゃべり始めました。
「１日目は、夜に走る列車の音に目が覚めて寝られなくなったんです。
それが２日目、３日目と続くと慢性睡眠不足になり、４日目は列車の音
がしてもぐっすり昼まで眠りました。それを何度も繰り返しているうち
に慣れてきて、今では列車の音でも寝られるようになったんですよ・・
でも庭があるので花一杯植えられて、そちられはうれしい・・・」
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一軒家で家賃が安い物件を探していたので、音のことはしかたがありま
せんでしたが人間の極限の順応性にはおどろかされました。
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