祖父江逸郎先生ご著書 『この歳になってわかったこと』のご紹介 | 戦艦大和会

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戦艦大和会は、戦艦「大和」乗組員の志に対し、追悼式や行事等を行い、鎮魂の慰霊、威勲の顕彰、遺族の思い、造船技術等を、後世に伝承していくことを目的としています。

元軍医・祖父江逸郎先生のご著書

『この歳になってわかったこと』が刊行されましたのでご紹介します。

祖父江逸郎先生は軍医大尉として戦艦「大和」に乗艦し、
レイテ沖海戦では多数の戦傷者の治療にあたりました。
医師としての目線から貴重なご経験を語られております。
その後、国立長寿医療センターにて勤務され、
健康と生活に関する知識や知恵を分かりやすくまとめておられます。
ぜひご一読をお勧めいたします。


『この歳になってわかったこと』
祖父江 逸郎 著

ISBN 9784584139622
出版社 KKベストセラーズ
ページ数 232ページ
定価 1500円(本体)
発行年月日 2020年04月
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内容紹介
「生きること」「老いること」「病を得ること」そして「死ぬこと」。
それらの諸問題にもうすぐ直面することになる50代、60代は、どう向き合っていけばいいのでしょうか。

本書の著書である祖父江逸郎氏は、名古屋帝国大学医学部在学中に戦艦大和に船医として乗艦し、マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦の2回の出撃を経験しました。戦場ではいつ自分が死ぬかもわからないなか、血みどろになりながら必死で治療を続けました。レイテ沖海戦後に転任した海軍江田島兵学校では、広島の原爆投下を経験。投下3日後に現地調査団に参加し、その惨状を目の当たりにしています。

退任後は改めて名大医学部を卒業して医療の道へ進み、戦後の栄養失調の時代を踏まえて「人間を生かす」研究をされ、名大教授、学部長を経験。その頃より高齢医療の必要性をいち早く訴え、国立療養所中部病院を経て国立長寿医療研究センターの理事長を務めています。

そんな著者が戦後75周年、98歳になったいま、ご自身の人生を振り返り、大和乗艦時のことはもちろん、現在ご自身が向き合っている「生きること」「老いること」「病を得ること」「死ぬこと」などついて語る人生哲学です。

老いや病気、そして死は、誰もが向き合わなければなりません。ですが、「老いの作法」として、どのような心構えが必要なのか。4つの時代をまたぎ、戦争や医療現場で人の死を数多く、直接的に見てきたからこそ分かる祖父江先生の人生訓は、想定読者層にとってきっと必要であり、役に立つと考えます。

著者略歴

著:祖父江 逸郎
1921年、名古屋市生まれ。財団法人長寿科学振興財団理事長。名古屋大学および愛知医科大学名誉教授。1943年、名古屋帝国大学医学部卒業。海軍軍医学校での訓練を経て、軍医中尉となり「大和」に着任。乗組軍医としてマリアナ沖海戦、レイテ沖海戦に従軍した。45年1月に海軍兵学校に異動となり、広島県江田島の海軍兵学校大原分校に転勤。8月6日の原爆投下後には現地調査を行った。戦後、名古屋大学教授、学部長を経て、1984年国立療養所中部病院の院長に就任。その後、中部病院が国立長寿医療研究センターとなり、そのセンター長を務め、98歳になったいまも理事長として現職。1994年、勲二等旭日重光章叙勲(現・旭日重光章)。

著書
『長寿を科学する』(岩波新書)
『天寿を生きる』(角川ONEテーマ21)
『軍医が見た戦艦大和』(角川書店)など