【ジェンダー・ギャップ指数】
「ジェンダー・ギャップ指数」と言う言葉をご存じですか?
「世の中を改善しよう!」という目的で、世界経済フォーラムという国際機関が15年前から始めた、各国の男女の不均衡を示す数字です。
「同じような仕事に就いていて、男女の賃金に差がありませんか?」とか、
「管理職の男女差は?」
「識字率の男女差」
「出生率の男女差」
「政治家の数の男女差」
など、「経済」「政治」「健康」「教育」の4部門についてスコアをつけ、国別にランキングします。
【日本は121位💦】
対象となっているのは、今のところ全部で153か国なのですが、気になる日本の順位は?というと、何と121位!!!
これを「まさか!」と見るか、あるいは「やっぱりね。そんなところでしょう。」と見るかは人それぞれですが、いずれにしても、褒められた状況ではありません。
121位というポジションは、120位のアラブ首長連邦、122位のクウエートとの間に挟まれたランクですから、「女性を男性よりも劣った存在」だとみなしている(コーランにそう書いてあります)イスラムの国々と、スコアから見る限り変わらないと言うことになります。
しかも女性の地位の低さが何かと問題になるインドが112位と、日本よりも上に位置。
日本は男性と女性の待遇に差があることを、普段肌で感じてはいましたが、改めて数値で見ると、到底先進国とは思えない順位です。
【他の先進国は?】
もちろん他の先進国でこんなに低い国は、ありません!
ドイツが10位、フランス15位、イギリス21位と、そう悪くない順位にいます。
ちなみに上位にどんな国が並んでいるかというと、
1位 アイスランド
2位 ノルウェー
3位 フィンランド
4位 スウェーデン
5位 ニカラグア
となっており、5位のニカラグアについては余り情報がありませんが、後の1位から4位までは、納得の結果です。
確かアイスランドもノルウェー、フィンランドも、皆国家のトップは女性でしたっけ。
【日本は何が悪いのか?】
いったい日本の何がそんなにイケナイのか、内訳を見てみると、「健康」「教育」に関しては余り問題ありませんが、「経済」と「政治」についての分野が、全然ダメ!
経済については、所得や管理職、専門職の男女比率に大きな差があります。
女性役員・管理職はいまだに全体の15%しかいませんし、女性の所得は平均で男性のたった半分(!)。それでいてと言うか、だからと言うか、家庭内での家事労働は、男性の4倍以上です。
確かにこれって、実感そのままですよね。
そして政治に関してはさらにヒドく、国会議員や閣僚の女性の数が圧倒的に少ないことは、みんなも知っての通りです。
閣僚は1人か2人、国会議員数は10%しかいなくてほぼ世界最低水準、しかも女性の国家元首に至っては、今までいたことがありません。
【このままでは、ダメでしょう】
うーん、これって、どうなんでしょう。
日々働く私たち自身にとっても、後に続く後輩や子どもたちのためにも、このままで良いわけはありません。
実際今回のコロナ禍でも、クビを切られたり、勤務時間を減らされて、経済的に追い詰められるのは圧倒的に女の人が多く、その結果女性の自殺が増えてしまい、社会問題になっています。
どうにかしないといけませんよね。
そんなことを言われても、問題が大きくて、しかも根深いから、何もできない、なんて思っていませんか?
確かに私たちに出来ることはそんなに多くはありませんが、今の自分の仕事に対して、姿勢を変えるというのも、その一つです。
例えば、昇進をほのめかされたり、今までの仕事で実績を褒められたりしているのに、素直に受け取らずにスルーしたり、辞退したりしたことはありませんか?
それは日本人にありがちな謙遜かもしれませんし、あなたにご自分が相応しいと思うほど、自信がなかったのかもしれないし、「男性を差し置いて・・。」なんて考えたのかもしれません。
【完璧は目指すべからず】
でもチャンスは掴むべきですし、やってみて、何らかの失敗をしなければ、誰でも実力も自信も身につかないのです。
ごくごく稀に、素晴らしく頭の切れる優秀な人がいて、余り失敗をしなくても、大抵のことがこなせるかもしれません。でもそういう人は、ほんの一握りです。
もし周りにデキる人がいるとしても、その人は恐らく過去にいろいろトライしたり、勉強したりして、経験や知識を積み重ねているはず。
特に女性は完璧主義に陥りがちですが、「完全な青写真」が描けるまで待っていたら、いつまで経ってもそんな日は来ません。
第一ご自分の上司について、ちょっと考えてみて下さい。
そんなに欠点のない、素晴らしいボスですか・・・?
違いますよね?
それどころか、「とんでもない!私の方が、仕事出来るわ。」と思うのではないでしょうか?
だったら、あなたが同じポジションに就いても何の問題もないし、昇進のチャンスがあれば、乗るべきだと思いませんか?
女性だからと言って、気後れする必要など、全くありません。
何事も、トライ&エラーの心意気で臨むべし!
特に、宿命の「月柱」に天中殺のある人は、とかくアマノジャクで、仕事に関しては素直じゃない傾向がありますので、注意して!
基本的に、褒められたら、まっすぐに受け取るクセをつけましょう。
次回もこの問題に、もうちょっと突っ込んで考えてみたいと思います。