理由が欲しい脳 | 千殊むすび院長日記

千殊むすび院長日記

東京・大塚にある『千殊むすび鍼灸院』院長の宮本啓佑です。
健康のことだけでなく、日々起こった面白いこと、趣味の山登りや社寺巡りのことなども書いていければなあ、と思います。

どこかが痛くなったとき、「どうして?」と考えます。
わたしたちはそういう習慣がついてしまっています。
科学も発達しているし、調べればたいていのことは
わかると思っている。
でも、どんな出来事もあらゆる現象が複雑に絡まって
起こっているので、明確で単純な「こうだから」
という理由なんて、あるはずがないんですね。
患者さんでよく、「足首が痛くなったんですけど、
昔捻挫したからですよね?」というようなことを
言う方がいらして、その痛いという部分を探していくと、
足首からとんでもなく離れていたりして(笑)。
「帝王切開後で傷が攣れて痛い」と言われて往診に
行くと、痛みは傷から10cm近く離れていて、治療を
進めながら感覚を精査していくと、傷の痛みではなく
筋の痛みだとわかっていったり。
脳は痛みの理由を知りたがるようです。
わからなければ、経験から探し、なければこじつけて
でも理由を付ける。
理由がわからない痛みには、不安になって、痛みが
増大するんでしょうね。
未開の国のひとは、また、日本がまだ未開だったころ、
(戦前ぐらいでも)、痛みや病気の理由なんてほとんど
わからなかったので、わからない、原因不明、という
不安で(キモチが)病むということは、ほとんどなかった
ようです。痛いままにできた。
子育てでも言えるんじゃないかなぁ、大人は理由を
わかろうとして不安になって、子供は理由無く何かを
して(しなくて)、「どうして?」と怒られて。
もっとシンプルに感じ、考えられたらなぁ。。

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芦ノ湖

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不二と芦ノ湖

6/18 食育講座@奈良 (治療もあり)
大豆蒔いたら枝豆収穫、秋には味噌作り~

7/2 岡山治療会