風邪(ふうの邪気) | 千殊むすび院長日記

千殊むすび院長日記

東京・大塚にある『千殊むすび鍼灸院』院長の宮本啓佑です。
健康のことだけでなく、日々起こった面白いこと、趣味の山登りや社寺巡りのことなども書いていければなあ、と思います。

いまは風邪を「かぜ」と読むようになり、通常使われる言葉となりましたが、東洋医学では「ふうじゃ」と読みます。いわゆる風(もとは正氣)が邪気となって体内に悪影響を及ぼすという考え・概念。寒気がイヤでゾクゾクするのを悪寒といいますが、風は背中の風門穴(ツボのことね)から入り・首の付け根の風池穴に留まり(池にストックされ)・風府穴に至ると中風(ちゅうぶ、脳梗塞)になるとして、『風邪は百病の長』なる言葉まであります。悪寒だけでなく「悪風」にも気をつけたほうがいいのです。

ちなみに邪気は外邪といって、6つありまして、暑邪・湿邪・燥邪・寒邪・火邪となり、とくに風邪は寒邪や燥邪といっしょになって入ってくることがあり、やっかいです。そう、それが正に「今」の季節なのです。だから風邪・感冒が冬になると流行るんだなー。

そういうわけで、風邪の入るルートである風門穴や大椎穴をあたためると、とっても楽になるのです。お灸がいちばん効きますが、貼るカイロをシャツの上から、頭を下げたときに出っ張る頸の骨(これが第7頚椎あたり)のところを覆うように貼るといいと思います。



千殊むすび院長日記-201111261504000.jpg
京都 わら天神宮

街中にありながら丁寧にお祀りされている、とっても気持ちのいい神社