先日、三女を保育園に送ったあとで、園の
玄関で聞こえてきた、ママ同士の会話。
ママA「みて~、この子ったら、こんなところにブツブツ
できちゃってるよー」
ママB「あ~、○○(病名)じゃなーい!?ウチもそれ、
こないだやったー。△△(薬品名)塗ったら一発だよ。
余ってるからあげるねー。」
これね、とっても危険な会話ですよ。
よく耳にしちゃうんですけど。
いっぱいポイントあるんですが、いくつかは挙げて
おきます。
まず、病名は医師以外が診断することは許されていません。
病院行って「この子風邪だから薬ちょうだい」的なことを
言った日にゃあ、むかしの医者なら「誰が風邪って決めた~」
なんて、激怒されたもんです。
(風邪も病名ですし、勝手に診断するなってことですね)
(今は経営上の理由からか、あきらめからか、
怒る先生少ないですね 笑)
病名を勝手に決め付けることは「違法」なんです。
その辺、わたしたち医師以外の医療者は、とっても気を
つけています。(だから多くを語れないの。)
そして、特に皮膚科の疾患って、専門医じゃないと、
なかなか鑑別しにくいんです。
ここで、ママBが言った薬品って、強いステロイド剤でした。
それぐらいはご存知だったかもしれませんが、
その薬でよくなるのかどうかは、わかりませんね。
診断が違えば薬ももちろん違いますし、誤った使用では
悪化しかねません。
そして責任も取れない。
最悪、傷害ですわ。
さらに、薬にも消費期限みたいなのがありますから、
古くなってて、変質しちゃったようなの塗っちゃあ、
いけませんよね。
そんなわけで、善意であるなら、なおさら無用な
親切心は起こさず、即座に病院への受診を
勧めましょう。
民間療法なんかへのチャレンジは、診断がでてからでも
遅くはないと思いますよ。
(よく相談されるんですよ)
医薬品を用いず、民間療法で治そうとする場合、
自己責任なのはもちろん、そうとうの勉強と経験が必要
なのは言うまでもありません。
けっして、「この療法を使うのが、こどもが初めて」なんて
ことがありませんように、せめてご自分には試してからに
しないとね。