今月の「生命の言葉」 | 千殊むすび院長日記

千殊むすび院長日記

東京・大塚にある『千殊むすび鍼灸院』院長の宮本啓佑です。
健康のことだけでなく、日々起こった面白いこと、趣味の山登りや社寺巡りのことなども書いていければなあ、と思います。

東京都神社庁が各神社に貼っている言葉。

毎月変わります。

これがなかなかいいのです。

「心配するな  なるようになる」

これは先月の言葉。 

一休さまの弟子への遺言的なことば。

なんだかほっとしました。


『 何事の おはしますかは しらねども

   かたじけなさに  なみだこぼるる 』 

                 西行


三月の言葉です。

西行法師が伊勢神宮に詣でたときの感動を詠んだものだそうです。

仏教に帰依した身の西行さまは、神宮の名を直接出すことを遠慮し、

その有難さに涙がこぼれると歌ったと伝えられているそうです。




神社仏閣への参拝が好きな方は感じたことがあると思うのですが、

その社のご祭神がそこにいらっしゃるとは限らない、

その仏像が、伝えられている御魂とは限らない~。

これはまさしく主観の世界で、証明は全くできません。

そして、個人でそれを感じ思うことでは、どこにも迷惑はかかりません。

いままで数百、千社寺以上行った中でそう感じる。

ただそれだけ。

言い伝えられているご存在と異なる方がいらっしゃるとして、

敬意の念を失うこともありません。

西行さまとは時間も空間も心境もはるかにちがうことは重々わかっていますが、

お祈りの手を合わせただけで、ただただ涙がつたう。

そんな体験は日々の糧となります。

御会いできてよかった。

生まれてきてよかった。

この世界をよりよい形で次の世に残し伝えたい。

何百年何千年こちらで「観て」こられた方に。 ただかたじけなし。



今月の言葉からの勝手な解釈でした。

実際どういう心境で詠まれたかは永遠の謎な訳で、

解釈は自由、ってことで。