京顔見世 千穐楽 | 片岡千次郎 憚りながら…

片岡千次郎 憚りながら…

憚りながら…、平成26年元旦よりブログ始めました!
どれだけ更新出来るかわかりませんが、お芝居のこと、プライベートのことなど色々書かせていただきますー!
よろしくお願い致します!

本当に!!
今年も京顔見世興行の幕を開けて頂き、
大変な最中にも関わらず、
沢山のお客様に、ご協力を頂いてのご観劇、
本当に、本当に、皆々様に、
心より深く御礼を申し上げます。

ありがとうございましたニコニコ

私自身、毎日毎日、何度も何度も体温を計りながら、体調管理をして、必要以外の行動は控えて過ごしました。

コロナ禍のこの数ヶ月…
本当に辛かったし、苦しかった。
これからも、まだまだ辛い日々が続きます。
だからこそ、お客様の前に立たせて頂ける嬉しさと感謝、そして、責任をかみしめ、
絶対に千穐楽まで完走したい!
頂いた大切なお役を、全うしたい!
その一心で、毎日過ごしました。

とにかく無事で良かった!

そして、何と申しましても、
毎日本当にお客様が温かくておねがい
私にまで沢山の拍手を頂き、エネルギーと勇気を頂きましたお陰を持ちまして、
無事に完走出来たと思います!!

お声がけによるご声援が禁止されている中、
沢山の拍手を頂けることは、本当にパワーになりました。

本当にありがとうございました照れ

『廓文章』「吉田屋」というお芝居。
今回は伊左衛門を幸四郎さんが勤められ、
清元を用いる、江戸の演出での上演でしたが、
やはり、上方歌舞伎の代表作!
上方の匂いを大切に勤めたい!と挑みました。

秀太郎師匠の当たり役でもある「おきさ」という大役に、顔見世興行で抜擢された、千壽さん!!
これは本当にすごいことです!
そして、
期待に答える、上方のはんなりとした女将さんの風情、同期として、誇らしく思いました照れ


そして私も、上方の尊敬する先輩方が勤められていたのをずっとみてきた、吉田屋の若い者のお役を仰せつかり、とても嬉しゅうございました。
ですが、見るとやるとは大違いで、やはり、先輩方には到底及びません。
上方の「味」って、巧んで出せるものではない。
やっぱり経験値と、こだわりやと思います。
今回、若い者一人バージョン、
(成駒家さんと松嶋屋の演出、ミックスな感じで)をさせて頂き、とても良い経験になりました!

一番思ったことは、やはりお芝居は、
相手がいて、相手の息を感じながら、キャッチボールをする。
当たり前のようですが、やはり、長期休業のブランクか、緊張か、自分の事に精一杯でアセアセ
照明ってこんなに眩しかったっけー?暑かったっけー?キラキラなんてことも、とまどいでアセアセ

お相手が目の前にいて、お芝居できる!
ステイホームでは出来ないこと!
これだけでも、嬉しく、そして、いつもにも増した、緊張でしたアセアセ

ですが、段取りに慣れてからは、もうもう、無心で、
その場に「生きよう!」と、心掛けました
これが、これからの自分の課題かもしれません。
出るまでは計算しまくるけど、
出てしまったら、無心で、その場に生きよう!!
なかなか難しいですが…。

もっともっとやりたかったなぁ。
けど、また次の機会に!
もっと自然に出ていけるように!
精進していこうと思います!!

舞台裏…。
こんな景色も、本当に懐かしくて…照れ

師匠我當が、喜左衛門のお役を度々勤めておりましたので、ここで出番を待つ師匠の後ろで、おか持ち持って控えていた。
若い者役の、寿治郎さんがいらして、師匠と冗談いうて、大笑いしてたり…照れ

お大尽、太鼓持、仲居さんたちで賑やかで!
そして、幕が開き…、

師匠がお出になり、
伊左衛門の、山城屋さんが、引っ込んでこられる。
その時の何とも言えない風情…照れ
忘れられません。

そして、師匠も引っ込んでこられ、お二人でにこやかに、言葉を交わされている様子、
一つ一つが、とても懐かしく思い出される舞台裏です。

そこに、今回は、私と千壽さん二人だけ。

このご時世…
そして、時代は移り変わってる…
しっかり頑張らねば!!
と、固く誓い合っておりました!!


下矢印下矢印下矢印撮影、栄寿太夫さん爆笑
清元、初めて生で拝聴しました!
素敵な、お声ラブラブ柔らかい表現。
そして、やはり、役者さんやなぁ~照れ
ステキでした!