昨晩、2024ドバイワールドカップデイが開催されまして。
7R_ドバイターフにナミュールが出走いたしました。
昨年のマイルCS・香港マイル時もそうなのですが
基本的にナミュールさんの扱いを高野厩舎は完全に把握しており。
とにかく中間で速い時計も全くもって出さない。
その代わりに基本的な乗り運動の時間を長く取って、坂路も2本乗るという
レースで全開スイッチを押せるような調整を確立させてくれました。
普通の調教師だと、1週前とかにみっちりやらないと心肺機能が出来上がらない
ってびびっちゃうのですけどね。
ナミュールさんはちょっと特殊なところがある子なのと、マイルCSで結果が出た
のが大きいのだと思います。
向こうに行ってからもキャロットのHPのレポートで、速いところはやらないけれど
追いきりの翌日も他馬と違って、軽く馬場で乗ってますんでね。
'如何に身体を柔らかく大きく動かすことが出来るか'を課題としてるので
強く追い切って、回復のために次の日歩かせるだけにするのは
ナミュールさんにとって良いことではないですね。
枠順は外目引いたところで良かったかなと。
海外の競馬の場合、馬群で相当ぶつけられたりプレッシャーかけられるので
どちらかいうと小さいサイズの牝馬にはかわいそうです。
馬場に関しては詳細は分かりませんが、芝丈は少し長めですが
かなり硬めの情報ありましたし、実際にあまり掘れないのと決着タイム見ても
硬めでナミュールさんにとっては凄くありがたい馬場でした。
おそらく数週間前のドバイの大雨の影響で、レースの当週にあんまり
水撒かなかったのかもしれないですね。
スタートは普通に出ましたが、気合つけずにソロっと加速したので自然と後方から。
これはジョッキーが予め決めてたような乗り方でした。
おそらく日本人がほぼほぼ希望していたであろう通りに
ノリJがハナ切って淡々とペースを刻んだので、4F48秒・5F60秒切るくらいで
6Fが1:11:0と、硬めの馬場でこのメンバーなら平均ややスローくらいですが
完全にダレるラップがないので、馬をリラックスさせて無駄な力を使わないように。
CデムーロJは、落ち着いて3・4コーナーも後ろからで
無理にポジション上げるためにコーナーで捲ったりしなかったも良い判断。
直線向いて先頭の7F通過が1:23:2で、馬群は密集状態になり。内にいたらスペース無さそう
なところを、先頭から3~4馬身差の大外に進路をとって
ようやくジョッキー追い出して、ナミュールの通過は1:23:7くらい。
いつものナミュール同様に、やはりトップスピードに乗るまで少し時間かかりますが
残り300mからの一瞬のスピードは、目を見張るものがありました。
ただ並んだところで内の⑥がファイトバックしてきたところで、そこから突き抜けられず並走状態になってしまい。
きっとここが一つ課題で、最後の50mでもう一度手前替えてギヤ上げられたら・・・
って思い返してるのですが。
馬体を合わせて首の上げ下げのタイミングで、⑥と並んでゴールイン。
ゴール板のところでは、相手が短アタマだけ前に出ていたので2着入線となりました。
勝ち時計の1:45:91はジャスタウェイ以来の2度目の46秒切りですし、馬場が硬かったにせよ
そんなにハイペースではない中で出た時計なので、総合力も評価されるレースだったと思います。
ラスト2Fが推定22.2なので、良い脚使ってるんですが、あともう一段のギヤがあれば。
スムースなレースが出来て、通ってるコース考えれば3着以下とは力差が確実にあったのを見せられた分
わずかの差で負けたのは非常に悔しいし、改めて海外GⅠを勝つ難しさを感じました。
それでも、今回のこのハイレベルのメンバーでこのハイパフォーマンス見せれましたし
1着の1/3程度とはいえ、高額な2着賞金を持ち帰ってきてくれますので、本当に感謝しかありません。
厩舎スタッフ・しがらきスタッフの皆さんと、Cデムーロ騎手、ドバイに招待してくれた主催者の方々
そして何より全力で走り切ったナミュールさんにありがとうと言いたいです。
残念ながら③の落馬で、馬が予後不良・ルメールJがかなり大きな怪我となってしまい
改めて無事にレースを終えて、無事に帰国してくれるのが何より一番大事なことだと感じています。
この先のことはまだわからないですし、ナミュールさんの体調次第で春もう一戦ってことでしょうが
今回のレースで、レーティング118以上(牝馬+4)はもらえるでしょうから、日本の競馬ファンのみならず
世界の競馬ファンにもナミュールの名前を知ってもらえて、ファンが増えてくれたら何よりです。
まずは無事に帰国・検疫終えてしっかり休養取って、ラストイヤーを更に実りあるものにしてもらえたら
何も言うことはないですね。
この流れで、4月の愛馬達の挑戦も上手く行ってくれたらと期待しております。