映画「ミッションインポッシブル デッドレコ二ング PART1」を観る | 世日クラブじょーほー局

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 「デッドレコ二ング」とは、「推測航法」といい、本作冒頭、ロシアの原潜がこれを用いた作戦展開中、ソナーが探知した敵艦影めがけて撃ち込んだ魚雷が、あろうことかUターンして向かってくる…。鉄壁のAIに制御されていたはずの最新原潜がそのAIの暴走によって翻弄されるシーンを描く。

 他方、米政府の情報機関に「エンティティ」と呼ばれる謎のAIによる不正アクセス事案が頻発。データを慌てて紙に移す作業が進む。

 

 そんな中、アムステルダムに所在があったイーサン・ハントに、例によってミッションが下る。2つの特殊なキーを探せと。それは組み合わせることで、はじめて効力を持つというが、はっきりとした意味はわからない。前述のAIに深く関係することは確か。その一つを元MI6のイルサという女性工作員が保有しており、現在、彼女には懸賞金が掛けられている。イーサンはすぐさまイルサの所在するアラビアに向かう…。

 

 元IMFで、現CIA長官のキトリッジと対峙したイーサン。キトリッジは、国家のための大義はもう存在せず、我々が真実を支配し、善悪の概念を作るという野望を明らかにし、ハントにどちらにつくか選べと迫る…。

 

 冒頭のロシア潜水艦は「セヴァストポリ」。この名は、ロシアが占領したクリミアのロシア黒海艦隊が拠点とする軍港であり、その旗艦であった戦艦モスクワは、ウクライナ戦争から2か月後に沈没したが、やはりウクライナ戦争とオーバーラップさせる意図があろう。
 

 人間を翻弄する自律型AIの忍び寄る影、それを制御するであろう2つのキーをめぐり、イーサンらIMFのメンバーと、突如あらわれてイーサンを狼狽させるガブリエルという謎の男、IMFの計画に割って入ってきた女スリ、グレース、さらに武器商人ホワイト・ウィドウとイーサンを追うCIAの攻防。複雑に絡む組織と人間模様。人類の未来をかけた一大争奪戦が勃発…。

 

 運命と選択に翻弄されるイーサン。彼はAIの予測を超え、ミッション完遂となるか…。

 

 毎度ながら、世界旅行を疑似体験できるロケーション。アブダビの砂漠、ローマの旧市街、ヴェネツィアの運河、ノルウェーの山々…、いずれも目に美しく楽しい。そして、お待ちかね、トムの度肝抜くアクション。今回の目玉は、崖からのバイクでの飛び降り(パラシュートで着地)。このシーンの撮影に、15カ月の準備と536回のジャンプの練習を行ったそう。無論スタントなしだ。圧巻ではあるが、ただあの着地の仕方は…。あと、列車でのアクションや市街地のカーチェイスもやたら長い尺とともに、んん~既視感が…。

 

 当方の一番のお気に入りは、随所にちりばめた61歳のトムのダッシュシーン。若い時分とは幾分スピードは劣るかもしれないが、あの腿の上げ具合、腕の振り具合…。圧巻の釘付け!かっこいい! 約1年後公開予定のPART TWOも期待しよう!

 

(監督)クリスファー・マッカリー

(キャスト)

トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴァネッサ・カービー、イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティフ、マリエラ・ガリガ、ヘンリー・ツェニー、シェー・ヴィガム、グレッグ・ターザン・テイヴィス、チャールズ・パーネル、ケイリー・エルウィズ、マーク・ゲイティス、インティラ・ヴァルマ、ロブ・ティレイニー