【世日クラブオンライン講演会】安倍氏銃撃は「組織的犯行」
札幌医科大学名誉教授高田純氏が講演
(講演する高田純氏)
世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良)の定期講演会が24日、動画サイト「ユーチューブ」の配信を通じて行われ、理学博士で札幌医科大学名誉教授の高田純氏が「『国史 奈良の変』~7・8安倍晋三元総理暗殺事件の真相」と題して講演した。高田氏は昨年7月に起きた安倍晋三元首相銃撃事件について独自に調査を進めており、その結論として「山上徹也被告ではない真のスナイパーが存在し、組織的な犯行である」と訴えた。
撮影された事件当日の現場映像を調査したところ、山上被告の発砲の向きは水平で、演台に乗っていた安倍氏の頸部に銃弾が向かうことはないと指摘。さらに「狙撃をするのに消音でなかったのは、山上が撃った弾だと思わせるマジックだった」と強調した。
山上被告の最初の発砲音で安倍氏が振り向いた後、「安倍氏のカッターシャツの右襟がなぜか動いた。そして『シュピッ』という音がして、その音が終わるのとほぼ同時に山上の2発目の爆音が聞こえた。2発の爆音の間に襟が動いたこの瞬間に狙撃された」と考察を述べた。
奈良県警に関しては、警備の不備や司法解剖結果にも矛盾があると指摘した上で、「現場映像の公開もせず、山上の自作パイプ銃の能力試験も公開しない。ネット上で私たちが報告している調査内容も無視している」と不信感を露(あら)わにした。高田氏の調査報告書となる「国史 奈良の変」は、安倍元首相の一周忌となる7月8日に合わせて刊行される。
講演に先立ち、世日クラブの近藤会長は、「暗殺の3発目の銃弾が見つからない。奈良県警本部の発表にもしっくりこない」と指摘。さらに法政大学教授の島田雅彦氏がインターネット番組で「暗殺が成功してよかった」と発言したことにも触れ、「いかなる理由があろうとも、殺人を正当化すべきではない」と批判した。(世界日報6月25日付1面より転載)