世界日報社から新刊 「トランプ『超・保守改革』神と自由を取り戻す!」(早川俊行著)出ます | 世日クラブじょーほー局

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 大手メディア、ことに日本のそれは、ドナルド・トランプ米大統領について、皮相的かつ一面的な報道に終始し、ことの本質を見極めようとしない。自分のフレームの枠内でとらえきれない存在に対して、かんしゃくを起こし、そっぽを向いた子供のような対応(トランプも負けず劣らずだが)だ。むろん、当方とてトランプなんて好きじゃない。あんな尊大でバブリーな人、たとえ可能であってもお近づきになろうとは思わない。

 

 ただ、米国民があえて政治経験もない、人間的には問題の多いトランプを大統領に押し上げた背景というものがあるのであって、それを探らずして、目に見える現象面だけを一生懸命垂れ流して、不安や混乱を煽るだけの状況はオールドメディア?の限界(=現状維持)といえようか。

 

 トランプ政権を理解するためにはまず、オバマ前政権の総括がなければ見えてこない。「内戦」とまで表現されるトランプの戦いは、ことさら民族対立や宗教対立を煽ることが目的ではなく、実に建国の理念を懸けたものだ。すなわち、オバマ氏が主張した「ファンダメンタリー・トランスフォーム・アメリカ(米国を根本からつくり替える)」に対して、「メーク・アメリカ・グレート・アゲイン(米国を再び偉大に)」を掲げ、米国に神と自由を取り戻す戦いが繰り広げられているのだ。

 

 本書は、早川俊行氏の12年間におよぶワシントン取材の集大成であり、そのユニークな宗教的、思想的感性と透徹した分析力は他の追随を許さない。日本では伝えられないリアルアメリカを知るための必読書となる。

(四六判、並製、272ページ、本体1,300円+税、9月9日発売予定。アマゾンで予約注文可

 

<著者プロフィール>

はやかわ・としゆき

1973年、神奈川県生まれ。上智大学外国語学部卒。世界日報社入社後、社会部、政治部などを経て、2000年から03年まで那覇支局長。04年から17年までワシントン特派員。アメリカ総局長も務める。現在、編集委員。共著に『復帰30年沖縄新時代宣言―沖縄問題のタブーを解く』『揺らぐ「結婚」―同性婚の衝撃と日本の未来』(共に世界日報社)。

 

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目次から

 

プロローグ トランプはなぜ戦うのか

  ・「最後の賭け」に出た米国民

  ・建国の理念を蝕む左翼

  ・中国の脅威に立ち向かう

  ・アメリカの国柄をかけた「内戦」
 

第1章 トランプの「保守改革」で甦るアメリカ
Ⅰ 左翼からアメリカを取り戻す

  ・伝説の保守派活動家の「遺言」

  ・密かに進む司法の保守化

  ・リベラル判事は民主主義の脅威

  ・宗教的伝統の排除を進めたオバマ

  ・「神の下の一つの国」を取り戻す

  ・復活した「メリー・クリスマス」

  ・ポリティカル・コレクトネスとの戦い

  ・「閉された言語空間」を解き放つ

  ・米史上最も強力な「反中絶派大統領」

  ・トランプを支えるキリスト教福音派
Ⅱ 国境と国家主権を守る

  ・移民を政治利用する民主党

  ・国境なき国家は国家ではない

  ・対立を助長する「多文化主義」

  ・「同化」の伝統を失った公教育

  ・ニューヨーク・エリス島の教訓

  ・「バルカン化」で分裂する米社会

  ・愛国心で国民の結束を目指すトランプ

  ・国民主権に反するグローバリズム

  ・国際機関が米国のパワーを縛る

  ・国家主権の意識が乏しい日本人

  
第2章 世界の常識を覆すトランプ外交
Ⅰ 中国の覇権の野望を叩く

  ・トランプが砕いた「中国幻想」

  ・「パンダハガー」も失望

  ・貿易戦争で中国パワーの源泉を叩く

  ・「ハイテク覇権」は渡さない

  ・揺らぐ米国の軍事的優位

  ・人類史上最悪の統制国家

  ・米朝首脳会談から見えてきたもの

  ・米中新冷戦と連動する北朝鮮問題
Ⅱ 家庭と自由を守る価値観外交

  ・途上国が反発した「文化帝国主義」

  ・「見せしめ」になったウガンダ

  ・脅かされたエイズ予防の成功

  ・「自分が神」と思うヒラリー

  ・放棄されたLGBT外交

  ・国連でフェミニストと闘う

  ・左翼の人権「乱用」に対抗

  ・信教の自由拡大で中国に圧力

  ・レーガン以来の「反共大統領」

第3章 「反米大統領」オバマの正体 
Ⅰ 米国を「諸悪の根源」と見なす世界観

  ・9・11攻撃受けた米国を責める

  ・オバマの「自己封じ込め」政策

  ・「オバマは米国を愛していない」
Ⅱ 家族から受け継いだ左翼のDNA

  ・マルクス主義を百パーセント信奉

  ・ハワイで共産主義者と師弟関係

  ・娘と孫に過激教育を受けさせた祖父

  ・ケニア人の父から受け継いだ「夢」

  ・父母に捨てられた寂しい過去
Ⅲ 最高権力に上り詰めた「革命家」

  ・社会主義者会議で出会った「天職」

  ・地域住民を扇動する「達人」

  ・革命の手本は堕天使ルシファー

  ・野望実現へ権力の会談を駆け上がる

  ・もう1人のアリンスキー信者・ヒラリー

  ・「リベラル革命」から米国を救ったトランプ

第4章 米国の「歴史戦」―浸透する自虐史観
Ⅰ 歴史の「偉人」が「罪人」に

  ・「ワシントンの教会」から記念碑撤去

  ・シャーロッツビルの「衝突事件」

  ・南北和解を後押ししたリー将軍

  ・コロンブスが人種差別の象徴に

  ・ジェファソンの「独立宣言」は偽善か

  ・打倒の「本丸」は建国の理念
Ⅱ 広がる「反米」「容共」の汚染

  ・NFL選手の「片膝抗議」

  ・国家に反抗「かっこいい」

  ・「警察は黒人の脅威」は本当か

  ・黒人の成功物語に光を当てよ

  ・社会主義に惹かれる若者

  ・甦るマルクスの亡霊

  ・ブッシュはスターリンより人殺し?
Ⅲ 「暗黒物語」に変わった米国史

  ・国家への誇りを奪った歴史書

  ・米国を邪悪な国と一貫して描写

  ・筋金入りの共産主義者だったジン氏

  ・主要歴史教科書は全て左翼傾斜

  ・左翼がトランプを許せない理由
 

第5章 識者インタビュー 
  ・トランプは「敵対的多文化主義」を拒否
    米ハドソン研究所上級研究員 ジョン・フォンテ氏
  ・行き過ぎたグローバリズムを是正
    米ジョージ・ワシントン大学教授 ヘンリー・ナウ氏
  ・人種差別は主要問題にあらず
    米ジョージ・メイソン大学特別教授 ウォルター・ウィリアムズ氏
  ・日米同盟強化で中国を抑止せよ
    米戦略予算評価センター上級研究員 トシ・ヨシハラ氏

終章 トランプに学ぶ日本再生8つのヒント
 
  1. 政治指導者はまず国益を守れ
  2. 「公助」偏重改め「自助」後押しを
  3. 少子化克服へ「ポリコレ」打ち破れ
  4. 「愛国のグローバリズム」を目指せ
  5. 左翼・フェミニストから家族を守れ
  6. 米国と連携して中国の野望阻止を
  7. 自分の国は自分で守れる国に
  8. 日本の有権者も成熟せよ

あとがき