スタジオではメールチェックやパソコンの作業をしてから、音響もチェックして録音作業をしました。今日は完成した新しいシステムで、試しのデジタル収録をしてみました。
作詞作曲した自分の作品を、まずシンセサイザーでカラオケをMDに制作します。今日はそのデータは既に収録してありました。そのMDを流しながら、自分の歌声で収録します。ミキシングしたデーターは、USBメモリーに収めます。直接USBに収録する機械も揃えることができました。実際に歌ってみて、USBメモリーに収録することができたのです。収録方法の操作も既に前に覚えておきました。USBメモリーを外して、パソコンに差し込み再生したらパソコンでも再生することができました。要するにCD1枚分を収録すれば、パソコンで直接CDを制作することができることが分かりました。これは今迄にない画期的なことでした。今迄はミキシングしたものはMDに収録してから、それをデジタルオーディオプレーヤーにダビングしてからパソコンに取り込んでいましたので、作業時間がかかりました。今回は直接USBメモリーに収録できるようになったので、物凄く楽になりました。時代はここまで来ているのです。昔テープを使って録音していたものが、今では直接パソコンに取り込んでマイCDを簡単に制作できるようになったのです。収録システムがあれば、歌手の新しい作品をCDに制作することもできるようになりました。レコード会社での収録が、簡単にスタジオで出来るようになったのです。本当に時代はここまで来ているのですね。
CD制作が簡単にスタジオで出来るようになり、これからは重宝するようになるでしょう。自分のCDを制作したい人に安価で提供することができるからです。これからの大きなビジネスチャンスにもつながるような気がしています。既にCDを制作したい方がいて、具体的な打ち合わせの段階に入っている方もいます。これからはオリジナル作品のCD化が簡単にできる時代になってきたのです。私も新しいシステムを活用しながら、大きなビジネスチャンスを広げていきたいと思いました。
自分の作品をサンプルで収録した所に、蔵王からのレッスン生がやって来ました。今収録した演奏を聴きながら、時代はここまで来たことを話しましたら、驚いていました。
テープ時代に育った方々には、恐らく全てが驚異なのかも知れません。時代に遅れないように着いて行くことは、至難の技のように思われました。
コーヒーを飲みながら、しばしの談笑の後、アコーディオンのレッスンに入りました。スケールから始めてこれまでの練習曲をおさらいしながら、表現力の指導もしました。音楽は楽譜に書いていない表現力の指導が本当の音楽の指導です。それが個人レッスンの醍醐味かも知れません。これがなくては個人レッスンの意味がないほどです。今日も1時間余り充実したレッスンをすることができました。レッスン生は上達が早いので、今日は新しい伴奏法の課題も出しました。左手の伴奏の技を伝えることも大切な指導の一つだからです。
レッスン後は楽しい食事をご馳走しました。今日はにんにくと生姜のきいた味噌ラーメンです。昨日家で作ったものと同じでしたが、レッスン生も美味しいと言ってくれました。家から持ってきたにんにくと生姜の小瓶を、使ってほしいと差し上げました。先日もお土産を頂き、今日も野菜や特産のうどんなどを、また頂いたので、私も缶詰などあったものをお土産に差し上げました。昼食の後も談笑しながら、震災のことなどを語り合いました。
あっという間の充実したレッスンの後、レッスン生は蔵王に帰っていきました。
私はスタジオの整理をしてから、家に戻りました。お手伝いさんが帰っていましたが、簡単にしか昼食を食べていなかったので、焼きそばを作ってあげました。
その後テレビをみながら休んだら、やはり疲れてしばしの昼寝をしました。昼寝から起きたらまた活動です。今日は大潮の満潮が近付いているので、河川敷の舟を見に行きました。風景がすっかり変わってしまった河川敷ですが、また少しずつ緑が生え出していました。舟は大潮でも大丈夫であろうと判断し、河川敷を後にしました。南蒲生、岡田の集落の中を通りましたが、片付けが終わった所とまだ瓦礫が積まれている所がはっきり分かれていました。片付けは終わったけれど、壊滅に近い家々は、これからいったいどうなるのでしょう。とても住めるような家ではない家が、至る所に残骸のように建っていました。田んぼの中もまだ瓦礫が転がっています。車も至る所に転がっていました。
全く乾燥した瓦礫の風景の分、荒涼とした廃墟の集落がどこまでも広がっていました。
主要幹線道路のすぐそばに、未だに廃墟の風景が広がっているのです。若林区や宮城野区は本当に津波による被害が甚大でした。私の家から東にほんの数キロ、そこには人が住めなくなった津波の浸水地域がどこまでも広がっているのでした。
集落を通りながら、スタジオに戻りました。スタジオでの作業をすると心が落ち着きます。あまりの悲惨な光景を見ると、やはり自分の展望も見えなくなるような気がして不安になるのです。スタジオに戻って作業をしながら落ち着いてから、市内の銭湯に出かけて行きました。熱い銭湯で気持ちいい風呂に入って帰りました。途中マーケットで買い物をしました。今日は蔵王のレッスン生からいただいた「そらまめうどん」を「ざる」で頂くために、エビや魚を買いました。家に帰ってエビやカワハギの天ぷらを揚げて、「天ざる」で頂きました。カワハギも3枚に下ろして天ぷらに揚げましたが、エビとはまた違って美味しいものでした。お手伝いさんと寛いだ夕食を頂きました。お酒は焼酎を沖縄の黒糖液で割って頂きました。これはヨーグルトにも合うように気がしましたので、明日ヨーグルトが完成したら、合わせて食べてみたいと思いました。
今日もまた幾つかの課題を達成しました。デジタル収録の画期的な方法が現実的になったこと、蔵王のレッスン生のアコーディオンの上達を確認できたこと、津波による浸水区域が復興にはまだ遠いこと、様々な思いを抱くことができました。
「大震災には負けられない」そんな思いを強く抱いた一日でした。