どのように修理するのか見ていましたが、中央部分にある野菜室の引き出しを引っ張り出して、外すことから始めました。背後に冷やすための導管がありその前にファンが回る部分があり、その部分が全部凍りついて、ファンが回らなくなっていました。そのファンの部分がそっくり部品としてあるのです。
取り外すために、スチーマーを持ってきました。修理道具の一つなのですね。スチーマーで氷を溶かしながら、周辺も掃除しながら進めていきます。氷が解けると、ファン部分の部品がそっくり取り外せました。その他にも、氷を溶かした水が流れていく管も凍って、流れないようになっていましたので、その管も凍らないようにする部品を取り付けてもらうことにしました。
全てアタッチメントのように、取り付け部品になっているのです。
前もって冷蔵庫の品番を伝えていましたし、故障の症状や、デジタル表示盤の表示も伝えていました。修理員は、ちゃんとアタッチメントの部品を用意してきていたのです。
私は全て完璧に修理をして欲しいと思っていましたから、ファン部分のアタッチメントも、氷を溶かして流す管を凍らないようにする部品も、全部交換してもらいました。
それでも数十分の時間で修理が完了、やっと元通りに復旧しました。
冷蔵庫がみるみる冷えていきます。本当に修理してもらい安心しました。
でも修理代が馬鹿になりません。修理部品代が4,400円に対し、修理技術代が9,400円、出張料が2,000円、消費税790円で、合計16,590円でした。
修理は、今の時代は、アタッチメントの交換のような部品交換だけなのです。教えてもらえば、自分でもできるような感じですが、これでもやはり専門的な仕事なのでしょうか?
ものの30分程度の修理時間でしたが、16,590円もかかるとは、いかに修理技術代が高いかわかります。これでは新しい冷蔵庫を購入した方がよかったかなとも考えましたが、冷蔵庫の取り換えも大変な作業なので、これで良かったと納得はしていますが、修理代の高価さには驚いてしまいました。
何とかならないものなのでしょうか?メーカーの修理員の仕事も大変でしょうが、この不況の時代でも修理代だけは、安くならないことに矛盾を感じてしまいます。
私の音楽レッスン料が、限りなく押し下げられている現状があるのに、家電メーカーの修理代は、その何倍もの値段になることに、大きな矛盾を感じてしまいました。
私の音楽指導料も、これからは自分のスタジオで教える段階には、ちゃんと「修理代」並みの料金で教える必要があるのではないかと考えたりしています。
そのようにしたら生徒は来なくなるでしょうし、大きな矛盾です。とりあえず冷蔵庫は修理できて安心しましたが、専門的な知識での安心料と考えれば納得するしかないかなと思ってしまいます。
私の音楽を指導する無形の技術料も、本当に専門的な代価を求めていかなければ、今の時代は通用しないのかなとも考えています。
歌を教える専門的な内容、楽器を指導する専門的な技術等、これは長年の積み上げと習得によって培った物凄い宝のような「技術」なのです。
しかるべき代価があってもいいのかなと思う今日この頃です。
冷蔵庫の修理代から、今の時代の専門的な技術料の代価を読み取ることができたように思います。音楽の専門的な技術も、今の時代の状況に合わせながら、しかるべき代価を求める必要があることも分かりました。
趣味のボランンティアとは全く次元の違う世界での、音楽の「技術料」を、私の段階から見直していかなければならないと思うようになりました。
しかし音楽の世界では、ボランティアが幅を利かせていますので、一概に高くはできない現状があります。生徒が安い方に流れる傾向があるので、一概に高くはできない難しさがあるのです。
今の時代の修理代の実態を把握できたことだけでも、今回はプラスだったように思っています。冷蔵庫の修理は、思わぬ教訓を私に教えてくれたのでした。