やはり温める時間が長いのかも知れない。
私は青春時代から、音楽活動が始まった頃から創作活動を始め、アマチュアとして作曲活動を行ってきた。職に就いて音楽活動を退いた後も、どうしたわけかこの作曲活動は折に触れて続けてきたので、いわば私のライフワークである。主に「歌」作りが主であるが、他にも様々なものを作ってきたような気がする。
約10年前頃、「作品」が散逸してしまわないよう、資料を探し、原本の楽譜を探して、何とか集め尽くし、自分の作品集を1冊にまとめることができた。いわゆる「自費出版」であったが、その時に集めた作品を絞って、156曲を「作品集」に載せることができた。
この30年以上の間に、随分の量の作品を創ってきたものである。その中で世間への発表作品は、約10曲程度である。プロの歌手が歌って、CDになってヒットした作品もある。
でもどんなに音楽がヒットしても、他に本業があったから、ほとんどその活動はできなかったのである。二足のわらじをはけば、周りからはよく思われないのが常である。
だから私が作曲をして、ヒット作品があるなどということを知っている人はほとんどいない。この30年以上誰にも公言をしてこなかったからである。
退職してからまた音楽活動を始めるようになった。リハビリで始めたアコーディオンは昔取った「杵柄」が功を奏したのか、今では演奏活動をしたり。アコーディオン教室を開くまでになった。生徒も順調に増えている。
また、昔から音楽活動の中で、歌の指導を積み上げてきた経験を生かし、合唱指導やボーカル指導、ボイストレーニングなどの教室も順調に伸びている。今年は「歌の教室」のグループレッスンは、驚いたことに40人を超えるまでになっている。
カルチャーセンターのボーカル教室やボイスとレーニングのクラスも、私の持ち分の時間帯は、ほとんど埋まっているような状況で、センター職員は「これ以上増えたらどうしますか」などと嬉しい悲鳴を上げている。
そんなこんなであるが、私の本業は「作曲」である。作品作りをすることだと思っている。決して音楽大学を出たわけでもないのだけれど、若い頃にサークル活動から音楽活動に入って、いつの間にか習得してきたことなのである。
大学は、音楽とは全く関係ない経済学部である。それも専門は「歴史経済学」で、昔はマルクス経済学の「資本論」などの原論著書を読みあさっていた時代もあった。専門は、マルクス経済学の経済史学、経済学史、社会思想史などである。
ちなみに卒業論文は、「マルクス主義の三つの源泉の一つ、19世紀におけるフランス社会思想史の具体化」であった。大学にフランス語の「外書講読」という講座があって、必死になってフランス語の論文を読んでいた頃が懐かしい。フランスの思想家、サン・シモン、フーリエ、ルイ・ブランなどが、私の研究対象であった。懐かしい思い出である。
また、学生時代、大学代表でブロックゼミナール大会に出場のため、北海道に旅行したことも懐かしい思い出である。
これまでずっと折にふれては、作品創りをしてきたが、今回また久しぶりである。
最近のものでは、「震災・栗原・復興音頭」があるが、3月にはコンサート旅行をしてきたところである。栗原の人々も喜んでくれた。内容は、ここの随筆にも書いたところである。(愛と哀しみの「絶景」・栗駒地震・崩落現場と復興コンサート)
今回の作品は、同じくこのシリーズで書いた、教育100年の絶景その1・・小野訓導殉職の地・・宮城白石・蔵王町宮、の中で書いた詞「あなたのように・あなたの生き方」と日本三大桜の絶景「滝桜」と自由民権運動、の中で書いた詞「あの人のように」の2曲である。
小野訓導の方は、テーマが重く、創作までの道のりは長かったし、イメージの深化も大変であった。最終的には8ビートのバラード形式で仕上げることができた。
まだ出来たてで、歌い込んでいないけれど、何回か歌ってみて、創作者自身が歌いながら涙が出てくる作品になってしまった。小野訓導の話は涙なしには語れないのかも知れない。果たして聞き手に伝わるのか?これから練習本番である。
もうひとつの「あの人のように」は、カントリー調の明るい軽快な元気な歌に仕上がった。歌っていて元気が出てくるような感じ、バンジョウのリズムが入った明るく革新的な旋律を心がけたが、果たして演奏効果は出ているであろうか?これも練習本番に入っていく。
私は、今は作詞、作曲全て自分で行うが、さらに、伴奏のカラオケも自分で製作してしまう。昔はギターを弾いたりピアノを弾いたりの弾き語りが多かったが、今はシンセサイザーでカラオケを一発で創ってしまうようになった。
曲のイメージを全て合体することができるからである。テンポ、リズムパターン、伴奏音色など、自分のイメージで設定して創ることができるからである。全て1発録音で仕上げることができる。ただし何回か練習してミスのないようにしなければならない。ちょっとでもミスをすれば録音のやり直しである。しかし、何回か練習すれば、それも大丈夫である。
昨日は、それを実践し、カラオケ作成と歌の練習にまでこぎつけることができた。出来上がれば、張りつめた神経が緩んでほっとする。充実した想いがそこにあった。
7月はにはアコーディオン演奏が入ったちょっとした音楽ステージに呼ばれているので、その時、ミニコンサートにして発表しようかと今考えている。
そのためにも、次回の私の「歌の教室」で、」本邦初公開をしようかと考えている。発表するまでは、様々なハードルがあるが、仕上げていく喜びもある。それが「若さ」の秘訣かも知れない。緊張の中で全身を活性化させていくこと、実践経験の中で私はそれを学んできたのかも知れない。私にとって音楽活動は、本当に健康づくりの「宝」なのかも知れない。
また新しい作品で、多くの音楽仲間に呼び掛けていけるのがうれしい。
今回の作品創りで、また新しいことを学ぶことができた。創作の素晴らしさを多くの人々に伝えていきたいものである。