昨日は、朝7時過ぎに家を出て、7時半にレッスン生のお店に、車を駐車して、出場レッスン生4名で、1台の車で出発しました。
大崎市松山の会場には、8時半過ぎに到着、出場者は、受け付けを済ませました。
会場の良い場所に席を確保しました。10時から「歌コン」の予選が開始しました。今回は、約130名の出場で、それぞれ準備した曲を熱唱していました。
スタジオからの出場のレッスン生は、5名でしたが、それぞれの出場の順番がバラケテいました。
出場者は、それぞれ練習してきた成果を披露しました。皆さん気合が入って、かなりの良い演奏は出来た感じがしました。
スタジオからの出場者の結果は、5名中、2名が予選を通過しました。
演奏は、それぞれ自分の最高の演奏を披露できた感じがしましたが、他のメンバーは、予選通過の30名には、僅かに及びませんでした。でも、それぞれは、満足のいく演奏は出来たと思いました。
中には、昨年レッスン生だった方も出場して、別の曲で予選を通過していました。昨年の学習の成果を繋げて、よく頑張ったと思いました。
通過した30名の演奏は、それぞれが素晴らしいもので、「歌コン」の評価規準を踏まえた、素晴らしい演奏ばかりでした。
この30名の中に食い込むためには、相当のレベルが必要だと思いました。
予選通過は、ミスは1個程度までと考えていた私は、甘かったと思いました。ミスは1個でも、予選落ちは確実だと思いました。
ミスはしなくても、少し危うい箇所が、1個でもあれば、予選通過は、難しいと思いました。
予選通過できなかったレッスン生は、僅かな危うい箇所、不安な箇所があったのかと思いました。
かなりの緊張の中でも、ミスなく日頃の練習の通りの演奏が出来るかどうかが、紙一重の差になると感じました。
いよいよ決勝の本選です。勝ちを意識すればダメです。
審査委員長の講評で話されたエキスの話を噛み砕いて、受けとめながら、他の演奏を気にすることなく、又は、臆することなく、自分だけの今まで練習してきた通りの表現を、自由に心行くまで、ステージで披露することです。
それが「演奏を楽しむ」という中身だと思いました。
決勝のステージでは、この「楽しむ」ことが出来れば、結果は、後についてくると思いました。結果を少しでも気にすればダメです。
トリノオリンピックで、荒川静香は、他の演技見ないばかりか、ヘッドホンをかけて、シャットアウトして、自分の演技だけに集中して、あの素晴らしい「柔らかい」演技をしたということです。
そのことが、一番重要だと思いました。自分だけにしか出来ない自分の演奏をすることです。フランクの真似や、他の人の歌い方に影響されたら、その時点でアウトです。
講評の方が言っていましたが、「目黒の秋刀魚」の味を出すことなのです。
フランクの歌い方は、フランクという歌手の典型だということなのです。
ほとんどの方が、フランクの真似歌いの方が多く、ほとんどがそれで落ちて行ったと思いました。
それ以外のレベルの方もいましたが、ここでは言及の必要はありません。
決勝に残った30名は、誰にでもチャンスはあります。予選の演奏は、ほとんど関係がありません。最後の、フリーの演技で、大逆転もあり得るのが、勝負の世界の常識です。
伊調馨のオリンピックでの4連覇の偉業は、最後の数秒で成し遂げられたのです。最後まで諦めないメンタル勝負、それが決勝の本線なのです。誰にでもチャンスはあります。今、30名は横一線なのです。
「目黒の秋刀魚」の味を出せた方だけが、殿様の納得を頂くことが出来るのです。
築地から買ってきた、上等の秋刀魚では、ダメなのだということを、昨日、審査委員長は、熱く語っていました。
フランクを正確に覚えたようで、ほとんどの方が歌えていない、かなりアバウトに歌っているとも話していました。
物凄い微妙な音の感覚を、きちんと踏まえながら、自分の歌にして自分だけの演奏として、「楽しむ」ことが出来た方にのみ、最後の栄冠は輝くのだということを、改めて知る必要があると実感しました。
審査委員長の言葉は、今までの私の指導方針を裏ずけるものと確信することが出来、その意味でも、今回の評価には納得することが出来た感じがしました。
審査委員長の評価規準は、流石だと思わせてくれたのでした。
30名、横一線の本選出場者、果たして誰が、「目黒の秋刀魚」の味を出すことが出来るか、それが今回の試金石だと、はっきり感じることが出来たのでした。
紙一重の勝負を、荒川静香のような無心な心で、伊調馨のようなたくましい心で、穏やかに、そして激しく駆け抜けて欲しいものだと思いました。
無心、情熱、不屈の心の先にのみ、最後の栄冠があるのです。
オリンピックも「歌コン」も、中身は一緒、本当の勝負の世界なのです。