昨日は、大きな出来事がありました。
研修旅行ではハプニングがあったのですが、実は携帯電話を落としてしまったのです。
それが落とし物として届けられ戻ってきたのです。何と落としたのは新幹線の中でした。
自分では、市バスの中に落としたと思って、市バスの落し物案内所まで行ってみたのですが、見つかりりませんでした。
それが警察署に紛失届を出していたことで、連絡が来たのです。早速受け取ってきました。
携帯電話は、2台使っていたので、旅行では間に合いましたが、本当に失くして困っていたので、本当に助かりました。
レッスンは1件でしたが、アコの応用練習の指導をしました。実践を踏まえて、楽譜を使わないでの即興演奏の方法を伝授しました。
レッスン生は意欲があり、めきめきと上達しています。楽譜読み方や短調のソルフェージュも、もう少しだと思いました。
楽譜を使わないでの練習は、結構難しいし、様々な音楽的力量が要求されますが、今はそれを含めて挑戦しています。
実践の場で、この応用力が生きることを願っています。
午後は、その他の課題に取り組みました。確定申告の作業も詰めの段階です。
今回から、研修旅行のまとめに入りました。少しずつ課題ごとにまとめていきたいと思います。
今回は、第1回「世界遺産、富岡製糸場を訪ねて」です。今回の研修旅行も音楽活動に生かしていきたいと思いました。
近代日本百年の絶景を訪ねて、その1、「世界遺産、富岡製糸場を訪ねて」
百年を 繭玉紡ぎし 赤レンガ
胸に染み入る 先人の魂(こころ)
世界遺産、富岡製糸場は、上州富岡市の中心部、上信電鉄富岡駅から徒歩で10分程度の所にありました。大宮駅で新幹線を乗り継ぎ、上越新幹線、高崎駅から上信電鉄に乗り換え、30~40分の所、富岡駅で下車して、道路に表示された矢印に沿って歩くこと10分、中心部を抜けた所に、世界遺産に登録された富岡製糸場の赤レンガの建物がありました。
テレビで観た通りの画面が、眼前にありましたが、やはりテレビとはまた違ったリアル感がありました。上信電鉄では、高崎駅から上州富岡駅までの往復券に、製糸場の入場料込みで、割引で販売していました。
赤レンガの建物が、まるで刑務所の様に続いていました。門から中に入り、ガイドさんが案内してくれると言うので、ガイドが出発する時間までテントの中で待っていました。程なく13時40分出発の20名ほどのグループで出発しました。
1時間ほど掛けて、ボランティアのガイドさんが、製糸場内を案内してくれました。一つ一つの場面で丁寧に説明してくれました。歴史好きの私は、一々納得しながら話を聞いていました。ガイドのグループは幾つもあって、日曜や祝日など、混雑している時は、大変だろうと思いました。
順繰りに説明を受けながら巡って行きました。明治5年に創建された赤レンガの製糸場は、近代日本の産業革命の出発した場所で、その発祥地として、歴史に名を残すことになるのですが、創建当時の建物が、そのままの形で、今に残っていると言うことでした。
百年の年月(実際には143年)を越えて、創建当時のままに残ると言う、その建物の佇まいの凄さに圧倒されていました。木造で、「フランス積み」のレンガ造りの建物が、百年以上の年月を越えて、創建当時のままに残っていると言うのが信じられない程凄いと思っていました。
途中の歴史の中で、官営から民営に経営は移っていきましたが、昭和62年までは操業が続いていたと言いますが、代々の経営者が、施設の意義を鑑みて、大切に保存して来たからであろうと思いました。殆ど全ての建物が、当時のままに残されていました。
特に繭玉から糸を紡ぐ、操糸場は、沢山の自動操糸の機械が、広々とした柱のない場内を埋め尽くしていました。ガイドの説明を聴きながら、当時の様子が浮かんでくる程でした。場内を一回りしながら、この製糸場について様々な歴史を学ぶことが出来ました。
上州のこの地が、官営の製糸場に選定された理由、製糸業に欠かせない水の資源があったこと、養蚕業の盛んな土地が選ばれたこと、フランスの技術者を招いて、製糸場建設が一から始まったこと、そのフランスの技術者に建設の青写真を委ね、当時の日本の建築技術の粋を集めて造られたこと、そして新たな近代工業として明治政府の政策の一環として操業を始めたこと、全国から多くの工女が集められ、全寮制で生活をしながら仕事をしたこと、後にその工女たちが全国に散らばって、技術が伝えられ、製糸業が全国に広がっていったことなど、様々を学ぶことが出来ました。
明治5年に操業してから、全世界で最大の製糸場に成長する過程の中で、日本の産業革命の原動力になっていきました。日本の生糸の製糸業が世界一に発展していったことが話されました。歴史的にもその位置付からも、世界遺産となるに相応しい施設であることも納得していました。
やはり百聞は一見にしかず、実際に体験して分かることがたくさんありました。
上州の地の空気の暖かさ、人情の温かさも、帰りの駅近くで、遅い昼食を頂いた食堂のおばさんとの会話からも感じることが出来たのです。自分の住んでいる地域の空気とは、全く違ったものがあることも学ぶことが出来ました。
素晴らし世界遺産、富岡製糸場、上州の地に初めて訪れ、その豊かな風土や人情も含めて、素晴らしい世界があることを知りました。今回は、急ぎ足での訪問でしたが、次はこの地域の観光施設や温泉を訪ねながら、豊かなこの地域の風土に触れてみたいと思いました。
初めての上州に地は、様々な経験と想いを、私に抱かせてくれました。
百年の絶景とも言うべき、素晴らしい遺産に触れながら、私に、過去を思うばかりではなく、未来への希望と夢を、様々な形で抱かせてくれる体験になりました。
世界遺産、富岡製糸場、その芸術的とも言える広大で、堅固、かつち密な佇まいの中に、当時の人々の、未来に向けた輝かしいメッセージが、走馬灯のように甦っては消えていくのを、帰りの電車の中で感じていました。