組手技術・組手稽古③ | 仙台空手道クラブ志道館のブログ

仙台空手道クラブ志道館のブログ

「仙台いずみ空手サークル」の団体名称で、平成25年1月から平成27年4月まで活動してきました。
平成27年5 月からは団体名称を【仙台空手道クラブ志道館】と改めて、全空連スタイルの空手道を稽古していく団体に生まれ変わり、活動しています。

空手道の世界にははるか昔から、こういう格言があります。私が勝手につくった言葉ではなくて、それこそ大昔から言い伝えられてきている格言であり、真理の教えです。

立ち方、三年
握り方、三年
突き方、三年


「 立ち方 」がいちばん最初にきていることに含蓄を感じますし、またテクニカル(攻防技術)に入る前の段階に『 握り方 』が書かれていることにも、奥深いニュアンスを感じます。

このブログは、たくさんの仙台空手道クラブ志道館の稽古会員・保護者の方々が読んでくれているので、この話をこのまま進めていくよりも・・・プロ野球選手のナマの声を用いながら、野球にたとえてお話しするほうが教育効果が上がると思います。教育効果と書くと大げさでありますが、つまりは野球にたとえた話をするほうが伝わりやすい。
そういう効果をねらって、今日のブログではデイリースポーツ様の記事を、当会メンバーに紹介しようと思います。


◆野球のグラブを、素手ではめるか?
◆または手袋をした上で、グラブをはめるのか?
◆はたまた手袋をするにしても、その手袋の厚みはどの位なの?

について書かれた記事。
とっても興味深い記事なので、当会の稽古会員の皆さんにはぜひ学んでほしいと願っています。少なくとも私いち個人としては、いろいろ考えさせられた記事です。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
    試合を見ていて細かな違いに気付かされることがあった。今回は守備時に手袋をつける選手とそうでない選手にフォーカス。通称“守備手”を「する派」「しない派」という観点から、広島野手陣のこだわりに迫った。

    まずは強肩と広い守備範囲を武器に、出番を増やしている矢野。手袋をつけず守備に就いており「自分の手で捕っている感覚がほしい」と理由を挙げた。そして「(手袋を)つけるとグラブの中に手を入れるところの大きさなどが、グラブが新しく来たときに変わったりする。そこもあまり変えたくない」と語った。

    その矢野と二遊間を組む菊池も、素手でグラブをはめている。12球団を代表する名手が手袋をしない理由は「手の感覚が鈍るからです」と極めてシンプルだった。過去に一度だけ手袋をつける機会があったという。だが「誰かの(手袋)を借りて、そのままグラブをはめたら感覚が違い過ぎて…」と、かなりの違和感があったそうだ。

    昨季まで10年連続でゴールデン・グラグ賞を獲得。新井監督からも「日本一のセカンド」と評され、今季も卓越したプレーで何度もチームを救ってきた。「グラブを手として扱いたい」というのが一番のこだわり。「その感覚で僕はグラブトスをしたりする。一枚、皮手があるとなると、脳までの伝達がたぶん遅いと僕の中では思う。グラブは体の一部ぐらいで思っているので」。スーパープレーを支える極意の一端を明かした。

    三塁が主戦場の小園も「しない派」の一人。「試したことはあるけど(感覚が)違った」と採用していない。「基本的に手をあまり(グラブの)中に入れない。小さくというか指のところを広げないようにしているので、それもあると思う」と説明した。

↓  広島東洋カープ・小園 海斗内野手
【上画像引用】デイリースポーツ様記事


    一方、外野手の秋山と野間はいずれも手袋をつけて守備に就く。「手汗で、ベタベタになりたくないから」と秋山。使用している素材は打撃用手袋より薄く「厚過ぎると捕る感覚、グラブからボールに伝わるとか、グラブを動かす動作に対して少し“ラグ”があるような感覚がある」と話す。

    逆に野間は、手袋で厚みを持たせたいタイプ。「手袋をしないと(打球に)負ける感じがする。僕は(グラブの)中で手が遊ぶのがあまり好きじゃない。負ける感じがするので厚みを持たせて」と安心感を大切にしたいというのが狙いだった。

    内外野によって、考え方は多彩。しかし各選手に共通していたのは、微々たる「感覚」を重んじるこだわり。堅実なプレーはもちろん、華麗な技が光る場面もある。27個のアウトを完成させる裏側には、プロならではの“最善策”が詰まっている。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
【上文章引用】デイリースポーツ様記事




私たちは平行立ち基本や移動基本のときは、素手で行なっていますよね。で、正拳をきちんと握り、突きを極めます。
いっぽう打ち込みや自由組手のときは、拳サポをつけます。ミット稽古のときも、拳サポをつけます。

拳サポをつけると握りが変わります(※ 握りが甘くなる、握り込みにくくなる)から、出すほうの感覚として突きが弱くなってしまうような感じがします。「 しっかり握る 」という感覚が、なくなってしまうのです。拳サポというささいな物がつくだけで、突き技の感覚がだいぶ変わってしまいます。

もし感覚が変わらない・・・という人がかりに当会にいるとするならば、それは素手稽古のときに正拳をきちんと握れていない人です


立ち方、三年
握り方、三年
突き方、三年

しっかり立つ。しっかり握る。しっかり突く。
仮想敵が相手である時だけ、しっかりやるというのでは・・・それは武道修行の中で課題設定されているであろうテーマ 『 課題に立ち向かい、課題を一つひとつ乗り越えていくという経験の積み重ねで、自分の心を太くしていく 』に対して、真っ正面を向いていない。

今の自分自身のレベルに相応である課題。そういう課題に真っ正面から立ち向かい、乗り越えていこうとする姿勢があるから、、ソレがようやく(今の自分のレベルにおいての)修行をしていることになる。

自分の心と体が、今の自分に相応のカベ(課題)に立ち向かおうとしていないならば、、その時点でソレはたんなる健康体操です。
武道を名のるならば、何人(なんびと)たりとも今の自分のレベルに相応のカベに、真っ正面から立ち向かっていくようにしましょう。

自分がやっていることを健康体操にするか、武道修行にするかは、自分自身の取り組み姿勢しだいです。




今日のブログはここまでです。
ではまた。