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Re START from 仙台

仙台在住、通信インフラ整備を生業としている人間の、東北人の生活、東日本震災に関するレポートです。

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現在、南三陸、気仙沼地域の災害復旧活動をしているところですが、

いたるところの道路が寸断され、

現地へ行くルートすら確保できず、思うように進みません。


※気仙沼市 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97%E4%BB%99%


※南三陸町 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E4%B8%89%


昨日は、気仙沼地域の避難所を何箇所か回りましたが、

荒廃した被災地に点在する避難所の中で、

和やかに談笑する老人達や、

賑やかに皆で遊んでいる子供たちの姿が、とても印象に残りました。


色々な人から、支援について、いろいろと申出、提案などありましたが、

出来ることには限りがあります。


その中で何ができるかどうかというのは、

それぞれの立ち位置、それぞれの理念で判断すべきことだと思うので、

逆に何か提案、要望があれば、被災地に近い立場から、

良いアドバイスができるのではと思います。


自分自身としても、

自己犠牲をネタにして自慰しているようになってしまってはダメだと思っています。

バーチャルがリアルに相容れないのと同じく、

同情と共感は別物だと思っています。


同じく東北、宮城県の住人として、

自分自身がすべきことという観点でなく、

自分自身がしたいことをしようと思っています。


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宮城県名取市に行きました。。


※名取市 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E5%8F%96%


名取市は、仙台市から南東側へ隣接している市です。

仙台空港は、仙台市でなく、この名取市にあります。


そして、私の自宅は、この仙台市と名取市の境界付近にあります。


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海じゃないですが、

ここに浸かっている水はまぎれもなく海水です。


写真は一部だけを切り取ってしまうので、

これじゃ良く分からないと思われ、、。


うまく伝えられない歯がゆさで、やりきれない気分で一杯ですが、


この風景が一面に広がっているのです。


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自衛隊員がボートを漕ぎながら、所々水面下に向けて竿をさしています。


状況から見て、ご遺体の捜索なのでしょう。


嗚咽というか、吐き気というか、、、


胸が締め付けられる、というのはこういう状況のことを言うのでしょうか。







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半ば、賭けみたいな行動でしたが、

山形県を越え、福島県の山間へ抜ける頃には、

もうあたりは真っ暗になっていましたが、


遠く向こうにガソリンスタンドの看板が光っているのが見えました。


山形県天童市から、
およそ3時間、

福島県福島市にてようやく給油、、。


そして、普段は高速道路で行くところを、

一般道で、延々と、仙台市内にある自宅へと向かいました。


道中、相変わらず、妻とは連絡が取れない状態でしたが、

突然、自分の携帯電話が鳴りました。

見ると、登録のない電話番号です。


「あ、やった。繋がったぁ。どこにいんのーっ?」


妻からでした。


曰く、自分の携帯が圏外で使えなくなっており、

同じマンションに住んでいる人の携帯を借りて、電話をかけたとのことでした。


妻は、地震が起きたとき、あわてて子供を連れて玄関へ向かい、

片腕で子供を抱きかかえ、片腕で倒れてくる棚を抑えながら、肘で玄関扉を開けて、、、

想像すると少し笑ってしまいそうな、無理な体勢になりながら、

玄関口で身動きが取れずにいたところを、

その人が、声をかけてくれ、助けてくれたのだそうです。


思わず私が、

「なんでそんな体勢で玄関開けてたん?」


というと、妻曰く、


「だって玄関開かなくなったら、大変だと思ったんだもん、、」


常々阪神震災の体験談、震災時の心得を妻に話していたのですが、

どうにも、少し間違った行動になってしまったようです、、。


「それより、マンションはッ?津波はッ?」


と、聞くと、


「全然、大丈夫だからー」


とのこと。


ほっと胸をなでおろしました。


ただ、このときには、まったく分かりませんでしたが、

津波は、確実に、自宅の近くにまで押し寄せていたのでした。


福島から約4時間ほどかけて、ようやく自宅にたどり着いた時には、

午後10時を回っていて、停電の為、仙台市は真っ暗闇でした。

自宅は家具や食器が散乱していて、足の踏み場もないし、

停電の為、部屋も明かりがつけられず、片付けもできないということで、

家族皆、車中で一晩を過ごしました。


その日の仙台の夜空は、仙台市に来て十数年来、

初めて見る、見たこともない星の数、明るさに、涙が出そうなほどでした。

やがて、それが停電のせいだと気づきました。


ただ、あんなに、やたらに奇麗な夜空は、生涯忘れることは無いでしょう。






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その日は、山形県の天童市というところに、

とある調査で、出かけていました。


目的地に到着し、


そろそろ車を止めて、調査始めるか、、


そう思っていた矢先でした。


キューンキューンと変な音がするではありませんか!!


車が壊れたのか???


初めて耳にする、鳥肌が立つような恐ろしい音でした。


良く見ると、車のダッシュボードの上で携帯が光っています。

リカバリーfrom仙台


何だ?と思いながら車を側道に止め、、、


その時でした。


いきなり激しく、地面が、車体が、揺れ出しました。


地震か?


目の前の電信柱が、電線が、まるで強風にあったかのように

(強風でもあんなには揺れないでしょうが、、)

ぐわんぐわんと波打っています。


そして、その揺れは徐々に加速していきます。


阪神の時とは全然違う。

一体、何だ?


民家から続々と人が玄関口へとでてきて、

慌てたように、あたりを見回しています。


そして揺れが少しずつ収まっていきます。


ああ、長かったぁ、、。


ところが、それが終わりではありませんでした。


おさまったと思ったら、また強い揺れが、、


そして、また、さらに揺れが加速していくではありませんか。


そんな、、ありえへんっっっ


車の中にも関わらず、

運転席でひたすらに屈みこみ、

上目づかいに、目の前で大きく揺れる電信柱を見ながら、


これが倒れてきたら、俺、死ぬなぁ、、、


ぼんやりと死を覚悟しました。


あとは、

どれだけ揺れたのか、

どれだけ時間が経ったのか、

もう、覚えていません。


揺れがおさまった後、

しばらくは、まるで夢の中にいるようで、

そして、突然、自宅にいる妻と子供のことを思い出しました。

宮城県沖?

山形県でこんな、、

ってことは、仙台は一体??


即座に、妻の携帯に電話をかけました。

しかし、全くつながりません。


基地局パンクしてる。

こりゃしばらくケータイは無理だ。


とりあえず、すぐ帰らないと!!!


冷静になって、燃料計を見ると、残り少なく、家まで持つかどうか。


スタンド!!


道路の信号が消えています。


停電?


とりあえず、すぐに見つけたスタンドへ入りました。

すると、店員が申し訳なさそうに、

「停電みたいで、モーター回らないから、給油は無理なんです、、」

と言うではありませんか。


一体どうなってんの?

電気無いと給油もできひんのかっ、、


道路は、信号機が停止したせいか、すでに大渋滞です。


高速道路が通行止めになっているようで、

高速道路の入り口で何百メートルも車が列をなしています。


皆、いっせいに仙台に帰ろうとしてる??


これじゃ、一般道も大渋滞だ。


この渋滞じゃ、おそらくガソリンは足りない、、。


それから車のラジオにかじりつきました。


・・・地震の影響で、福島県の一部分を除いて東北6県すべて停電して、、・・・


じゃあ、福島県へ出れば給油出来る?


福島方面なら道は空いているかも。


福島県まで残燃料でなんとか行けるか、、、?