lec389.パートナーにうんざりしたときは‥‥ | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

私どものカウンセラー養成スクールの受講生たちに、よくこんな話をします。

 

たとえば、子どもを虐待する母親がいるとしたら、「なぜ、そんなことをしてしまうのか、考えてみよう」。

 

「天気もいいし、気分もいいし、きょうは絶好の虐待日和だわ」などと、おかあさんはぜったい考えたりしないものです。

 

夫婦の間がラブラブで、経済的にもなんの問題もない状況ならば、自分の子どもに「おまえなんか生むんじゃなかった」と言ってしまう親はほとんどいないと思いませんか?

 

なんらかの事情があるはずなのです。

 

みなさんにしても、「人を攻撃したいですか?」、「人をののしりたいですか?」、「人をぶん殴りたいですか?」とたずねられたとして、「そんなことをしたい」と思う人はほとんどいないはずです。

 

でも、人生の中で、それをしてしまったことはきっとあるでしょう。

 

では、どんなときにそんなことをしてしまうのでしょう?

 

 

それは、心がいっぱいいっぱいで、余裕がまったくなくなり、そして、「もう、これ以上、耐えられない」というときです。

 

こんなとき、人はケンカをしたり、暴言を吐いたり、攻撃的になったりするものです。

 

たとえば、あなたの彼や彼女がひどいことを言ったり、あなたに隠れた借金があったりした場合、責めることはとても簡単です。

 

でも、その前に、「なぜ、そうしたの?」と聞いてみてください。

 

必ず、なんらかの理由があったはずです。

 

少なくとも、世界でいちばん大好きで、おつきあいをしている相手にケンカをふっかけようと思う人はいませんし、借金をしたくてする人もいないのです。

 

だから、「なにがあったの?」、「どうしようもない事情があるんじゃないの?」と聞いてあげてほしいのです。

 

日本人は、世界中でいちばんがまん強い国民性をもっているとよくいわれます。

 

どうやら、私たちはいろいろなことをためこみすぎたり、がまんしすぎたりしている状況のようです。

 

そうすると、自分にとっていちばん“安全”な人の前で、そのためこんだ感情を吐き出すようなのです。

 

みなさんは子どものとき、おとうさんやおかあさんからとてもたくさん怒られたかもしれませんね。

 

でも、みなさんも社会生活を送るようになって気づいたかもしれませんが、大人というのは人前ではめったなことでは怒らないものです。

 

というか、怒った自分というのは“いやな自分”であり、それを人に見せるというのは、とても勇気がいることなのです。

 

しかしながら、おとうさんやおかあさんはあなたの前で平気で怒りをあらわにしたことでしょう。

 

では、なぜ、“いやな自分”をそんなに平気であなたに見せ続けることができたかというと、「どれだけこの子を怒ろうが叱ろうが、この子が私を嫌いになるはずはない」と、おとうさんやおかあさんが知っていたからにほかなりません。

 

どうやら、あなたの愛は、ご両親のもとにちゃんと届いていたようですね。

 

パートナーシップでも、まわりの人たちにはいつもやさしい彼や彼女が、あなたにだけは怒っているところや、いやな部分を見せることはよくあります。

 

それは、たぶん、あなたの前でだけ、あなたのパートナーは気をつかわずにすむからです。

 

また、あなたが子どものころ、両親はあなたのことをさんざん怒ったり叱ったりしたことでしょうが、どんなに怒ったり叱ったりしても、自分のことをけっして嫌うことのない人間に彼らは出会ったことがあるでしょうか?

 

そうです。そんな人は、あなた以外にいなかったのです。

 

だからこそ、子どもは親に愛されるのです。

 

どんなに“いやな自分”を見せようが、それを嫌わない人間というのは、親たちにとって、自分の子どもだけだからです。

 

恋愛関係では、ロマンスの時代が過ぎ、二人の絆ができてくると、どんなカップルもパワーストラグルといわれるケンカの時代に入っていきます。

 

それはまさしく、自分がいちばん嫌いな自分をパートナーに愛してもらいたいという心の叫びなのかもしれません。

 

人はときとして、愛する人にいちばん醜い自分を見せ、その部分を愛してもらいたいと思うことがあるようです。

 

あなたのパートナーがひどいことをしたり言ったりしたとき、「こんなあなたは大嫌い」とあなたは思うことでしょう。

 

じつは、それは、パートナーがあなた以上に自分を嫌っているときなのです。

 

どんなときにも自分のことを愛してもらいたくて、大嫌いな自分をあなたに捧げ続けているのかもしれないのです。

 

だから、もし、パートナーが、ひどいことをしたり言ったりしたときには聞いてもらいたいのです。「なんで、そうしたの?」と。