lec190.どちらを選べば‥‥? | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

信頼には信頼が返ってくる

ときどき、こんなご相談をいただくことがあります。


「気になっている男性が二人いるんですが、どちらを選べばいいのかわからなくて‥‥」。

 

それぞれ違う魅力があって、「甲乙つけがたい」というわけですね。

 

が、じつはこの状況は、「どちらにも決め手がないから選べない」と言い換えることもできます。

 

二人とも失格であるわけです。

 

それなりのレベルにはあるので、手放すにはもったいない気がするのですが、もろてを挙げて受け入れるほどの逸材ではないわけです。

 

だって、もし、彼がパーフェクトな人であれば、あなたは迷わずにその人に決めるはずですから。

 

このような迷いがあるとき、どちらか一人に決めると必ず起こるのが、「やっぱり、あっちにしておけばよかったかな‥‥?」という葛藤です。

 

相手がだれであれ、おつきあいをしていると、やがてもめごとやケンカが起こります。

 

そのたびに、私たちは「相手のせい」にしてしまいがちです。

 

すると、どうしても、「やっぱり、あっちの人にしておけばよかったかも‥‥」という思いが出てきます。

 

で、そのたびにもう一方の彼と比較をしてしまいますので、結果的にやはりこの恋はうまくいかなくなるわけですが、
仮にもう一方の彼を選んでいたとしても、同じことが起こります。

 

つまり、「どちらがいいか」という迷いで始まった恋愛は、うまくいかなくなる確率が非常に高いのです。

 

そして、こんなご相談をいただいたとき、私がよくアドバイスするのが、「必要なのは、いま、どちらかを選ぶということではなく、あなたが今よりもっと成長することです」ということです。

 

このような人たちの深層心理を見て見ると、「パーフェクトな男性などいるはずがない」という思いがあることがよくあります。

 

よりネガティブな言い方をすれば、これは「パーフェクトな男性をパートナーとしてもつことが怖い」という状態です。

 

「そんなバカなこと、思ってない」とおっしゃるかもしれませんね。

 

しかし、私の経験では、”どこかもの足りないところのある男性”をつい選んでしまう女性は意外と少なくないのですが、そうした人たちの多くはそんな思いをもっているのです。

 

なぜなら、「のめりこむほど好きにならずに済む」からです。

 

そうすると、「彼に対して強気でいられるし、主導権も握れる」わけです。

 

その思いの背景にあるのは、パーフェクトな男性にめぐりあい、のめりこんででもしまったら、「彼の奴隷にならなければならないのではないか?」という疑いです。

 

そして、「私はものすごく嫉妬深くなり、人生が苦しくなってしまうかもしれない」という恐れがある場合もよくあります。

 

だれもが「大好きになれる人」をパートナーとして求めているのに、心の中には、万が一、その大好きな人にふられたり、冷たくされたりしたら深く傷ついてしまうという恐れをもっていることがよくあります。

 

そんな思いがあるときのあなたは、「自分が大切に思う異性は、いつかきっと自分を傷つける」という信念を大切にもっているのかもしれません。

 

パートナーを「自分を愛してくれる人」ではなく「自分を傷つける人」としてしまうことで、自分のすべてを委ねることもできないわけです。

 

あるとき、私のグループ面談に、男性に対して強い疑いをもった女性が参加していました。

 

彼女はこう言いました。「信頼できる人がいるなら結婚を考えたいところですが、けっして私を裏切らない男性などいるはずないと思っています」。

 

すると、その横にいたもう一人の女性はこう言いました。

 

「私は、裏切られようが、お金を持ち逃げされようが、あきらめがつくぐらい好きになれる人としかつきあわないけれど‥‥」。

 

その言葉を聞き、そんな考え方もあるのかと、疑い深いほうの彼女は目が点になったわけです。

 

で、彼女は聞きました。

 

「あなたはいったい、何度、裏切られ、何度、お金を持ち逃げされたの?」。

 

もう一人の彼女は答えました。

 

「そんなこと、一度も起こらなかったよ」。

 

どうやら、信頼には信頼が返ってくるということであるようです。